一昨日と同じく、新訂で使い分けが必要になって表記が漢字と平仮名で分かれたものです。「やめる」は、日本語的には「止」で書けるほうです。
語源が同じなのでちょっと意味が似ている部分があるのですが、辞書では項目は分かれていて、「やめる」は「続けてきた状態・動作・行為をとめる。終える」「 予定していたことをしないことにする。中止する」の意味のとき、「辞める」は「職や地位から離れる。退く」の意味のときで、「辞める」のほうがより限定的であると言えましょう。(意味はともにデジタル大辞泉より)
という感じで、意味はシンプルに分かれているので、昨日より大分書き分けの迷いは少ないかと思うんですが、こちらにはまた別の罠があります。
ここで昨日の記事にあえて触れたことでお分かりの方もいらっしゃるかと思いますが、「止(ト)める」と「やめる」の書き分けです!!
日本語として「止める」と書ける動詞二つは、旧ルールでは両方使い分けなく平仮名表記だったものが、今回の改訂で、「止(ト)める」は漢字表記に、「やめる」は平仮名表記になってしまったのですよ。しかもそれぞれの中での使い分けで、もう一方の「辞める」「留める」は漢字表記なのです。
共通点が多過ぎて、脳内でごっちゃになること間違いなしです。実際私は昨日も間違いました。
しかも恐ろしいことに、書かれたのを見ても文脈から判断できないことがあるんですね!
まさに昨日の出来事ですが、文中に「止める」「やめる」が両方結構な数ごっちゃになって出てきた中で、途中で「やめる」を間違って漢字表記していたのに気づいてから慌てて「止める」で検索をかけてみたんですが、「止める」と表記してあるのが「やめる」なのか「止める」なのかほとんど分からなかったです。
もちろんこうなると聞き直しですよ……。
あやふやな記憶で作業を進めることは絶対すまいと決意させられた日でした。新訂本当に恐ろしい。