「香り」 or 「薫り」 | ある在宅ワーカーのつぶやき

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みそっかす反訳者が、用字用例辞典(日本速記協会)の表記ルールにおける個人的な解釈についての記事を書いています。2020年4月半ばから新訂対応です。たまにテープ起こしについてのそのほかの話も。文中で引用している辞書はこちら→https://dictionary.goo.ne.jp/jn/

きょうの表題の言葉、「におい」とごっちゃになってもう記事を書いたつもりでおりましたが、まだでした。

「用字用例辞典ではこれを使い分けないといけないのか」と思った言葉です。

意味をまず調べますと、そもそも一つの項目で記載されており、しかもその意味も、現代で使われているであろうのは「よいにおい。香気」の一つであり、全く区別されておりません。

ではどう使い分けるのかといいますと、用事用例辞典を見ますと、意味はそれぞれ、「香り」は「よいにおい」、「薫り」は「何となくよい感じ」と記載されています。

「香り」のほうはいいとして、「何となくよい感じ」とは何なのかということですが、それは挙がっている例を見ますとばっちりわかります。

 

例)文化の薫り

 

また、用字用例辞典でこの項のすぐ下にある「薫る」を見ますと、

 

例)風薫る

 

とあります。

つまりは、鼻で実際感じられるものは「香」を用い、そうでないものは「薫」でよいということでしょう。

ふだん使い分けの必要がないものですので、注意が必要であります。

 

なお、日常会話では「香り」を用いることのほうが圧倒的に多いでしょうが、私の受けている仕事では、「香る」よりも「薫り」の出現頻度のほうが高いです。よってこの言葉は結構すぐに覚えられました。