大分前に「上げる」と「挙げる」は記事にしたのですが、難しいのでとにかく調べ、やって覚えるしかないというようなことを書いたと思います。
ですが、用字用例辞典の「上げる」「挙げる」の項目の中には、両方とも「手を」に続けて使う例が示されていますので、補足ということで別記事にしてみました。
まず、用字用例辞典には、「上げる」の項の注記として、「挙手の場合は「手を挙げる」」とあります。シンプルですね。
では「手を上げる」はどうなんだと思い辞書で調べてみますと、「手を上げる」だけが載っていました。つまり「手を上げる」のほうは慣用句的に用いられているということです。意味は、「降参する」「殴ろうとして手を振り上げる。乱暴を働く」「腕前や技量が進歩する。上達する」(デジタル大辞泉より)とあります。
つまり、上記の意味のうちよく使うであろうもので例を挙げてみますと、
例)賛成の方は手を挙げてください。
かっとしてつい子供に手を上げてしまったらしい。
ということになります。
いまだに私はこの「上げる」「挙げる」の表記については非常に不安なので、文字をざっと起こした段階で全ての「上げ」と「挙げ」のフォント色を一括変換して一目でわかるようにして、チェックが終わったらフォント色を黒に戻すという手法を使い、見落としがないようにしています。そしてそのチェックの中で大抵間違いが見つかります。やはり大変難しいです。