「たてつけ」 ※新訂にて変更 | ある在宅ワーカーのつぶやき

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みそっかす反訳者が、用字用例辞典(日本速記協会)の表記ルールにおける個人的な解釈についての記事を書いています。2020年4月半ばから新訂対応です。たまにテープ起こしについてのそのほかの話も。文中で引用している辞書はこちら→https://dictionary.goo.ne.jp/jn/

先日「たつ 」と発音する動詞について、「時間が経過する」の意味の「たつ」を除いては漢字みたいな記事を書いたと思います。
というわけで、「たてつけ」と聞いたとき、当然「立てつけ」か「建てつけ」なのだろうと思われるかと思いますが、なぜか平仮名で「たてつけ」となっております。

(例)ドアのたてつけが悪いので、ちゃんと閉まらない。

「建てつけ」と書きたくなりますが、ルールなので平仮名書きになります。

さらに付記しておきたいのが、この「たてつけ」は、上記の例の建具に関することだけでなくて、最近は、「構造」や「仕組み」などの意味で使われていることが見受けられます。
その例を挙げてみます。

(例)この制度のたてつけについては、もう少し検討していただきたい。

文脈から大体の意味はわかるんですが、そんな意味で使われることがあることを知らなかったので、意味が通らないと思いいろいろ調べてみたところ、辞書には全く載っていなくて、でも国会等では結構使われていることがわかりました。
国会議事録を検索してみたところ、平成17年からぽつぽつと登場してきて、平成22年あたりから徐々にふえ始め、現在、過去1年間で100弱もヒットするような言葉になってきているようです。はやりの言葉なのかもしれません。

こうやって言葉の意味は変わっていくんだという過程を、目の当たりにした気がしました。
そのうちこの意味も、辞書に載るようになるのかもしれませんね。