【読書記録】アルジャーノンに花束を
アルジャーノンに花束を〔新装版〕 (ハヤカワ文庫NV)Amazon(アマゾン)[data-toc]{background:#ffffffd9;border:1px solid var(--color-border-medium-emphasis,#08121a4d);border-radius:8px;display:flex;flex-direction:column;gap:8px;padding:12px 16px}[data-toc] h2,[data-toc] ol,[data-toc] p{margin:0}[data-toc] .toc-header{align-items:center;display:flex;font-weight:700;gap:12px}:is([data-toc] .toc-header) h2{color:var(--color-text-medium-emphasis,#08121abd);flex-shrink:0;font-size:.875em}[data-toc] .toc-empty-message{color:var(--color-text-low-emphasis,#08121a9c);font-weight:400}:is([data-toc] .toc-empty-message) p{font-size:.75em}[data-toc] ol{list-style:none;padding:0}:is([data-toc] ol) .last.collapse a{border:none}:is([data-toc] ol) a{border-bottom:1px solid var(--color-surface-tertiary,#08121a14);display:block;font-size:.75em;padding:6px 0;-webkit-text-decoration:none;text-decoration:none}[data-toc] .h4,[data-toc] a{color:var(--color-text-medium-emphasis,#08121abd)}[data-toc] .h2{font-weight:700}[data-toc] .h3{font-weight:400;margin-left:8px}[data-toc] .h4{font-weight:400;margin-left:16px}[data-toc] [role=button][aria-expanded]{align-items:center;display:flex;font-size:.75em;font-weight:700;gap:4px;justify-content:center;padding:4px 0;text-align:center;-webkit-text-decoration:none;text-decoration:none}[data-toc] [role=button][aria-expanded=true]:after{mask-image:url("data:image/svg+xml;charset=utf-8,%3Csvg xmlns='http://www.w3.org/2000/svg' width='24' height='24' fill='currentColor' viewBox='0 0 24 24'%3E%3Cpath d='M20.97 14.55c0 .26-.1.51-.29.71a.996.996 0 0 1-1.41 0l-7.29-7.29-7.29 7.29a.996.996 0 1 1-1.41-1.41l7.29-7.29c.78-.78 2.05-.78 2.83 0l7.29 7.29c.19.19.28.44.28.7'/%3E%3C/svg%3E")}[data-toc] [role=button][aria-expanded=false]:after,[data-toc] [role=button][aria-expanded=true]:after{background:var(--object-low-emphasis,#08121a9c);content:"";display:block;height:1rem;mask-size:contain;width:1rem}[data-toc] [role=button][aria-expanded=false]:after{mask-image:url("data:image/svg+xml;charset=utf-8,%3Csvg xmlns='http://www.w3.org/2000/svg' width='24' height='24' fill='currentColor' viewBox='0 0 24 24'%3E%3Cpath d='M3.05 9.45c0-.26.1-.51.29-.71a.996.996 0 0 1 1.41 0l7.29 7.29 7.29-7.29a.996.996 0 1 1 1.41 1.41l-7.29 7.29c-.78.78-2.05.78-2.83 0l-7.29-7.29c-.18-.19-.28-.44-.28-.7'/%3E%3C/svg%3E")}[data-toc]:has([role=button][aria-expanded=false]) .last:not(.collapse) a{border:none}[data-toc]:has([role=button][aria-expanded=false]) .collapse{display:none}[data-toc]:not(:has([role=button][aria-expanded])):not(:has(.collapse)) .last a{border:none}:is([contenteditable=true],.no-js,#no-js) [data-toc] .collapse{display:revert!important}目次 ストーリー 『アルジャーノンに花束を』とは? 印象的な場面 職場での人間関係 母との関係と母の苦しみ 食堂での訴え 関連図書 ピグマリン さいごに目次を開くストーリー『アルジャーノンに花束を』とは?32歳になっても幼児なみの知能しかないチャーリイ・ゴードン。そんな彼に夢のような話が舞いこんだ。大学の先生が頭をよくしてくれるというのだ。これにとびついた彼は、白ネズミのアルジャーノンを競争相手に検査を受ける。やがて手術によりチャーリイの知能は向上していく……天才に変貌した青年が愛や憎しみ、喜びや孤独を通して知る人の心の真実とは?1959年に発表した中篇版がヒューゴー賞を、中篇版を長篇化した作品がネビュラ賞を受賞した。日本では1978年に早川書房より長篇版を単行本として刊行、以降ダニエル・キイス文庫、愛蔵版などさまざまな形で刊行され、ひろく愛されている。2002年、2015年にはTVドラマ化もなされた。全世界が涙した不朽の名作。早川書房の商品紹介ページから引用>>コチラダニエル・キイス『アルジャーノンに花束を』〔新装版〕&〔特装版〕発売決定!www.hayakawa-online.co.jp以下、自分の感想を語っていきます。印象的な場面職場での人間関係知能が向上することでチャーリーの周囲からの関わりも大きく変わる。チャーリーはパン屋で長年働いていたが馬鹿にされ責任のある業務を任せてもらえない。しかし、彼自身はそれに気づかず周囲の人に好意的な印象を持っている。しかし、手術後難しい機械の操作を現在の担当者より上手に再現したりさまざまな点から給与が上がるという評価もあった。けれど、これまでチャーリーを馬鹿にしていた人々からすると面白くない。結局、チャーリーは仕事を辞めざるを得なくなる。知能が向上したことでこれまでは気づかなかった職場の人からの蔑みや侮辱に気付くようになる。知能が上がらなければ感じなかった苦しみ。知能が低ければ馬鹿にされ友人になれず、知能が高ければ疎外されて友人になれない。詰みのような人間関係。昔、虐められていたことがある。それが分かったのは随分あとになってからで家族や自分自身に虐められていると説明できなくて虐めはないように振る舞っていた。「ある」と認識か変化したのはそういうメンタルの問題で知能向上ではないと思っていたが本来はイジメとして認識されて、場合によっては改善されたかもしれない機会を自ら手放したのは私の知能が低かったからだと感じた。母との関係と母の苦しみかつて母はチャーリーの味方であったが妹が生まれてから彼女の庇護者となりチャーリーをまるで犯罪者のように扱った。チャーリーが母と再会したとき彼女は認知症を原因とした過去の記憶からチャーリーを可愛がるそして、チャーリーはかつて母が自分の能力を信じてくれていたことを忘れずに自分の書いた論文を持って、これで近所で息子が馬鹿だと言われずに済むと母を守るために訴える。そのあと、妹が出てきたことで母は様子がおかしくなるがそれまでの根本的な2人の互いへの想いは愛で溢れていること。母の虐待があったことは事実で高い知能でそれを糾弾することもできたのに母の想いを実現させ応えたいというところが感動的。食堂での訴え高い知能を得たチャーリーが訪れた食堂で知的障害を持った従業員が同僚か上司に激しく侮辱される場面がある。彼は思わず知的障害者の気持ちを代弁するかのような発言をしてしまう。それは「やめてくれ」ではなくて「放っておいてくれ」生々しさが痛々しさとなる関連図書ピグマリン随分前に読んだので記憶が誤っている可能性もあるが、イギリスの下町訛りの女性が上流階級の教養やマナーを身につけて周囲を驚かせる。しかし博士たちは研究成果にしか興味なく彼女は人生を嘆くような話だったと思う。ピグマリオン (光文社古典新訳文庫)Amazon(アマゾン)『アルジャーノンに花束を』が人為的に高い知能を与えたら、人はどうなるのかという問いの思考実験であり2つは似ている。そして、2人とも主人公は実験に成功するが思ったような未来にならなかった。教養(知能)と人格は異なり教養(知能)と幸せが比例しないさいごにチャーリーが受けた手術は現実的にはないだろうし、副作用と危険なので実現できないにしても時間をかけて人の知能を上げるということはそんなに突飛なことではない。学校や学習塾カルチャースクール、そして家庭ですらそれを目標としている。そういうところで努力すれば偏差値は上がり夢は実現するかもしれない。けれど難易度の高い試験に合格したあとは何も考えていない。だから、こんなはずしゃなかった!と苛立ったりする。チャーリーもそうだが彼が高い知能で得たいと夢みたものは他人から「よくやったね」と褒めらることであり流行りの言葉でいえば承認欲求を満たすこと。認められるともっと多くの範囲に広げたくなるのは理解できるが、分母が大きくなるとこれまでの自分を理解してくれないまたは相手が理解できない状況となる。そのときに、注意をしなければすべてを失うだから、最初に褒められたかった人たちからの言葉以上のものを望んではいけない。知能向上したとして狭い範囲で褒めてもらえればそれで良いのではないか。結局、このルートでは人格はクソなまま周囲を困らせることになるが自分を馬鹿にしてくる人に遭遇する限り自分の人格レベルは引きずり落される。馬鹿にしてくる人がいる環境にいる限り自分は同じレベルでの認識でぐるぐる回ってる。何故、他人は私を馬鹿にするのか。それは態度や話し方がオドオドしていて弱そうだからだと推測する。いじめられたくなければいじめるしかないという極端な二元論はしたくないが、子どもの頃はそういう価値観が周囲の子どもたちにあったかもしれない。周囲から虐めてくるまたは敵にすると面倒と思わせるくらいになれば虐められないかもしれないがその人の人格は正常なのか。虐められていないだけで、別のメンタル負荷がありそう。だから、狭いコミュニティの小さな幸せを大切にしていきたい。