消防団は、普段別の仕事をしている人が集まって、火災などが
起きた場合に、消火等をする地域の組織です。
田舎ほど重宝される集団です。
自分も長い間入っていました。その間に何度も火事を消しました
し、信じられない体験もありました。
今回は、色々なエピソードの中から、一つを話します。
消防団ってね。消防署より早く現場に駆け付けることが多いで
す。
消防署は町や村に数ヶ所しかありませんが、消防団は全ての
地域にありますからね。
早く到着して、初期消火を行います。
(自主防災会は、もっと早いです。燃えた家の人も、隣りの人も
会員である場合があります。田舎ではね)
消防署が現場に到着したならば、指示を仰ぎながら共に消火
を行います。
(その地域に詳しいので、火を消す為の水。つまり、水利をとる
場所をこちらが指示する場合もあります)
日本全国にある組織なのですが、都会の方では消防署も多く
て、消防車も直ぐにやって来るので、消防団に入っている人も
少なくて、練度も、やる気も低いと思うのですが、田舎は違います。
ウチの近くの地域では、消防団の活動を全てに優先するあまり、
『消防離婚』なんて、言葉もあったくらいです。
……今は少なくなりましたがね。
消防団は火災現場で消火するだけでなく。台風などの災害が
発生した場合にも、土のうを積んだり、動けない人の救助にも
向かいます。
(本当に、普段は一般人なのですがね)
老人ホームから徘徊する老人が消えたりしても、捜索に協力
します。
会社もね。「出動する」と言えば、休みを拒むことは出来ません。
(会社を抜けられない人は、そもそも消防団に入っていません)
ずっと前にね。
磯釣りに出掛けたまま、帰って来ない定年を過ぎた方を捜索
に行ったことがありました。
寒い時期だったので、ジャンバーを着て、二次災害が発生
しないように、二人でチームを組んで、遭難者の車が止めて
あった場所を中心に、海側の崖の近くや、崖下を探しました。
「おーい!」って、呼びかけながら探すのですが、夕方から
夜半まで捜索して、ついに発見されました。
もう、ヘトヘトになっていたので、「これで家に帰れる」と思い
ました。
……それでね。
オジサンを発見した消防団員が、知り合いだったので、発見
した状況を教えてもらったのですが。
遭難者はね。止めてあった車の、近くの坂の茂みに居たそう
です。
大きなクーラーボックスを二個持っていて、釣れ過ぎたので、
坂をそこまで登って来て、ボックスが重くて疲れて動けなくなり、
その場所で休憩をしていたそうです。
すると消防車が多く現れて、「おーい! おーい!」と言い
ながら、辺りを捜索し始めたので、初めは何だろうと思って
いたそうです。
やがて、それは自分を捜索していると分かったそうで、出るに
出られなくなって、その場に隠れていたそうです。
「居なくなってから帰ろう」くらいに思っていたそうですが、命が
掛かっていると思っている捜索が簡単に終わる訳はありませ
ん。
そうしている内に、近くにやって来た消防団員と目が合って
発見されたのでした。
まさか、車のそんな近くにはいないと思っていたので、その
辺りは捜索していなかったのです。
「それでさ、そのオジサンが、俺に何て言ったと思う・・・」と
その知り合いが自分に聞きました。
「すみません。かな・・・」と答えたのですが、何と正解は。
「重いから、クーラーボックス持ってくれ」って、言ったそうです。
知り合いは、ボックスを谷底に蹴り落としてやったって、言って
ました。
オジサンは怒ったそうですが、「疲れてて足が滑った」と返した
そうです。
大漁には注意しましょうね。
話は変わるのですがね。
中国で、政府高官との不倫を暴露し、姿が消えたテニス選手は
大丈夫ですかね。
SNSで暴露したそうですが、直ぐに、その記事も消されて、それ
以降はテニス選手は消えてしまっています。
元気で家にいるという情報もありますが、真偽のほどは分かり
ません。
中国政府からは何も発表が無くて、このまま選手は表に出てこず
に消えるのでしょうか?
日本でも、年間八万人くらいの行方不明者が出ているそうなので、
中国はその十倍出ていても可笑しくない国でしょうから、
その選手も、普通に行方不明になったとしても、変では無いです
ね。
中国政府も、通常の行方不明者として、知らぬ存ぜぬで通せば
良い訳です。
でもね。普通に考えれば、政府のイメージを悪くするので消された
と思いますよね。
この事件に対して、世界は何も言わないのですかね?。
来年は北京オリンピックがあるのでしょ。そんな国で、平和の祭典
を出来るのですかね。
やるなら現代の笑い話です。
「どんな平和の祭典になるのか、楽しみです」
まあね。もう、外国の大手テレビ局などは、中国政府と契約を
終えているでしょうから、中国が中止するなら違約金が入るで
しょうが、外国の力でオリンピックが中止になれば、投資した
金は帰って来ないので、この件に関して、五月蠅くは報道しない
でしょうね。
今さら大金の詰まったボックスを捨てる訳には行かないのです。
足が滑ったと、谷底に蹴り飛ばしてやりたいですがね。
はい、本日は、これまで!
追記:
偽の火事通報で、二度出動したことがあります。
……雪の降る深夜二時ですわ。
沢山の消防車が集まったのですが、どこにも火の手は見えま
せん。
火災が起きたという家の人も、普通に寝ていました。
「うるさい」と
言われて、帰る
雪の道。
虚しいですわ。
チャンチャン!
消防車庫で解散するのですが、怒った団員の中には、
「今日は、朝までにサイレンが鳴っても、もう、出動せん!」
って、言って帰って行く者も居ました。
そんな訳には行かないんですがね。そうは言ったものの、
サイレンがけたたましく鳴れば、文句を言いながら彼も必ず
出動して来ますわ。それが地域を守る消防団員です。
おわり。