北朝鮮船籍の難破船や、その破片、溺死者が流れ着いた
ニュースが連日のように流れています。
あんな今にも沈んでしまいそうな小さな船で、冬の日本海に操業に
出て行く漁師も、見送る者も、悲壮な気持ちのハズです。
ＧＰＳを積んでいないワケですから、磁石や太陽を目印に航行する
のでしょうね。
夜は晴れていれば、月や星の位置も大事な手掛かりになるはずで
しょうね。
流れ着いたボロボロの船のニュースを見ていて、昔、漫画家の白戸
三平さんが描いた「カムイ伝」を思い出しました。
忍者のカムイが活躍する「カムイ外伝」の「本伝」で、「差別」をテーマ
にした壮大な物語です。
その中の話で、腕に自慢がある「老漁師」がいて、彼は誰も知らない
島影も無い沖にある絶好の漁場を知っていて、いつも大漁なので、
他の漁師たちに「うらやまし」がられていました。
老漁師は太陽の方向と、漁村の近くにある一番高い山を目印に、
その山が船の後方に見えなくなってから、数時間船を漕いで漁場に
到着していたように記憶しています。
（なにせ、かなり昔に読んだので、記憶はあいまいです）
その日は次から次に魚が掛かって、大漁でした。ふと空を見ると雲
が出て来ていて、ベテランの漁師は海が荒れると気が付きました。
いつもなら躊躇なく漁をやめていたのですが、そんな時に大きな当た
りがあって、大モノが掛かったことが分かった漁師は、少しなら大丈
夫と、漁を続けます。
巨大なタイを釣り上げた（ひょっとしたら上がる直前にサメに半分食
いちぎられたかも）頃には、海面がかなり荒れ始めていました。
老漁師は腕をまくって、必死に岸方向へ向かって船を漕ぎ始めます。
・・・その日の朝、老漁師が漁村を出発した後、老漁師が目印にして
いる、この地域で一番高い山に人が集まっていました。
なぜだったか忘れましたが、山の頂上を火薬で爆破する作業が行わ
れて、山の頂上が無くなってしまいます。
海に出た老漁師は、近所とちゃんと付き合っていなかったので、その
情報を知っていませんでした。
・・・荒れる海上を必死に漕いでいた老漁師は、山の頂上が見えてく
るはずなのに見えてこないことに愕然とします。
まさか山の頂上が無くなっているとは思わないので、方角を間違え
たと思った老漁師は絶望します。
嵐が過ぎ去った浜辺に、死体となって老漁師は打ち上げられます。
北朝鮮の粗末な船をテレビで見た時に、そんな話を思い出しました。
あの船の難破した船員たちも、同じような絶望を感じたのではないか
と思うと、ちょっと気分がふさぎます。
・・・・・・・・・・。
さて、話は変わりますが、ブラックサンダーっていうお菓子を知ってい
ますよね。ちょっと前にブームになったことがあります。
北海道限定で、「白いブラックサンダー」があるって聞きました。冗談
のような本当の話です。
北海道の有名なお菓子と言えば、やはり「白い恋人」です。ブラック
サンダーの「白い」は、そこから付いたのでしょうね。
・・・このブログで何度か書いたのですが、大阪の吉本新喜劇の
「なんばグラウンド花月」には「面白い恋人」というお菓子があります。
これは「白い恋人」のパロディなのですが、台湾に遊びに行った時に
台湾には「黒い恋人」というお菓子があることを知ったので、ガイド
さんを笑わそうと大阪の面白い恋人の話をしたのですが、なぜか
全く受けなくてガッカリしました。
なんででしょうかね。
はい。本日は、これまで！
読んでない人は台湾の話のリンクを下に貼っておきます。
それでは、また。