[いいわけ]が、ミリオンセラーに迫るヒットとなり
[シングルベッド][ズルい女]と同格のヒットを手に入れました。
[いいわけ]が、女性に劣等感を持つ、何とも女々しい男性を描く曲なことが、
[ズルい女]と、非常に方向が似ていたことが、バッチリハマったという所でしょう。
シャ乱Qというバンドの曲とは、こういう作品という概念を生んだと思います。
その一方では、青春を感じさせる、人間味を感じさせる
爽快感を出してくるのもまた、シャ乱Qの良さとも言えます。
そして、この[いいわけ]の次に出された[涙の影]が最たる曲だと思います。
[いいわけ]と対比させることで、この曲の光がより濃く映ることでしょう。
私は、この苦闘はしていても、絶望はしていない。
晴れた気持ちで、前へ進める気持ちの表現には
非常に感動したのを覚えています。
シャ乱Qは、この[涙の影]で初のオリコン首位を獲得しています。
そして、この曲が唯一の首位獲得曲となりました。
シャ乱Qの傾向は、ロングランヒットであったことが
相対的に初動記録の低さを示すものでした。
その上、当時のライバルの多さを考えれば、
この曲での首位獲得のみ、と言うのは非常によくわかります。
ただ。
この首位獲得が、非常に運が良かったことで起きたこと。
登場週のレベルの低さが生んだ幸運というしかないのが、
かなり残念なものでした。
この曲の初動記録は12万枚強。いいわけの約半分程度。
何の前触れもなく、シャ乱Qの人気が一気に落ちていたのです。
[いいわけ]が4月、[涙の影]が7月というスポンの短さで
累計売上も、半分程度に減退しました。
以降、シャ乱Qは、素晴らしい曲を送り出しつつ、
シャ乱Qというバンドの魅力を出している作品が出ていても、
沼にハマったかのように、人気が衰退していきます。
首位を取った曲が、まさかの分岐点になってしまった。
[涙の影]は、シャ乱Qの中でも指折りに好きな曲なだけに、
こういうデータで、マイナスの方向の結果が出てしまっているに
悲しみが止まりません。どうしてこうなったのでしょうか。