万緑の浦江路を北梅田へ | 晴耕雨読 -田野 登-

晴耕雨読 -田野 登-

大阪のマチを歩いてて、空を見上げる。モクモク沸き立つ雲。
そんなとき、空の片隅にみつけた高い空。透けた雲、そっと走る風。
ふとよぎる何かの予感。内なる小宇宙から外なる広い世界に向けて。

2024年5月25日(土)本番の大阪あそ歩

「万緑の浦江路を北梅田へ」コースを

5月11日(土)、下見に歩きました。

都心近くにあって、万緑が目に映える、

ホッと和む場所をご案内します。

 

集合はJR大阪環状線・福島駅。

踏切を渡る時、「うめきた地下駅」に向かうトンネルの穴を

皆でそっと覗きましょう。

「売れても占い商店街」こと福島聖天通商店街を

西に行きますと鷺洲(浦江)の聖天通商店街です。

写真図1 福島と鷺洲(浦江)の境界

ここで浦江・海老江・江成・大開方面の昭和初期までの水利を話します。

「江」の付く地名は、もともと低湿地です。

程なく聖天さんに到着。

聖天さんは「東寺真言宗了徳院」が正式名称です。

写真図2 聖天さん案内図

ご覧のとおり、パワースポットが目白押しですが、

わけても緑が目映い候。

聖天さんといえば浪花百景の「うらえ杜若」です。

写真図3 浪花百景「うらえ杜若」

     大阪市立中央図書館デジタルアーカイブ

「杜若(かきつばた)」は「燕子花」とも書きます。

画像にはツバメがあしらわれています。

橋を渡る二本差しのお侍さんは、堂島蔵屋敷の蔵侍です。

浦江と堂島は目と鼻の先です。

写真図4 聖天さんの池

当ブログでお馴染みの場所ですが、昼なお幽遠な雰囲気を湛えています。

「うらえ杜若」の名残を、ご一緒に味わいましょう。

聖天さんの裏手には、

平成の頃まであった蓮料理が十八番の料亭「冨竹」。

現在や如何?

すぐ隣は、藤棚を復興した妙寿寺です。

今回は、お地蔵さんの祠の角からのショット。

写真図5 妙寿寺の南西角

大木の緑が清々しく感じられます。

妙寿寺は「福っくらトーク」の会場です。

世話人のお一方の八木千加子さんにお訊ねしましたところ、

銀杏木とのこと。

すっかり、秋の黄葉に目を魅かれていて失念していました。

JR東海道本線のガードを潜り抜けますと、

もうそこは北浦江、元の大淀区、現在の北区大淀南です。

 

浦江八坂神社(素戔嗚神社)のお社の一つに王仁神社があります。

写真図6 王仁神社

ここでは、いささ群ら竹を偲ばせる竹を目にします。

王仁博士に竹とは、賢人を連想します。

伝承上の論語などの文物を伝えたとされる人物です。

この神社から南北の浦江には「田蓑島」伝承があります。

鷺洲小学校の校歌に「田蓑島わに波立たず」と歌ったものです。

「古代」探究が「誇大」妄想にならぬように地図と文献で検証します。

浦江公園で休憩の後、大仁八坂神社へ。

そこには松の下から出土した石棺の伝承が顕彰されています。

「王仁(ワウニン)」を「おおニン」「大仁(ダイニン)」と解きます。

これや如何?

長谷川貞信筆の錦絵と照らします。

清々しい緑は、ゴールの北梅田シティの

「中自然の森」で満喫しましょう。

写真図7 北梅田シティ「中自然の森」

 

見上げれば屋上展望台です。

モミジは秋ともなれば、まさに「紅葉」が映えますが、

万緑もまた佳し。

万緑の浦江路を北梅田へ

古代を夢見ながら散策しましょう。

詳細、お申し込みは  

  ↓アクセス

まち歩き・まち遊び詳細|大阪あそ歩 (osaka-asobo.jp)

 

究会代表

大阪区民カレッジ講師

大阪あそ歩公認ガイド 田野 登