「千早赤阪村周辺地図」の世界(2) | 晴耕雨読 -田野 登-

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大阪のマチを歩いてて、空を見上げる。モクモク沸き立つ雲。
そんなとき、空の片隅にみつけた高い空。透けた雲、そっと走る風。
ふとよぎる何かの予感。内なる小宇宙から外なる広い世界に向けて。

観光マップ「千早赤阪村周辺地図」の世界に

根良く遊びます。
読者の皆さんは、少々退屈かも知れませんが、
よろしくお付き合い下さい。


最初に千早赤阪村を構成する地区を
概観しておきます。
以下の記述は
『角川日本地名大辞典 27大阪府』1978年によります。

 

千早赤阪村は昭和31(1956)年に
千早村と赤阪村と合併して出来た自治体です。
「千早赤阪村周辺地図」に照らします。
写真図 「千早赤阪村周辺地図」
      金剛山の里山の里ツーリズムビューロー
     平成28(2016)年に作成

大阪府南河内郡千早赤阪村は
北西部が富田林市と北東部は南河内郡河南町と
南西部が河内長野市と
北東部が奈良県御所市と南東部が奈良県五条市と
接します。

村域北部の書込が集中するのが
旧赤阪村です。
それに対し中央から南部にかけての大部分を
占めるのは旧千早村です。
両村は明治22年~昭和31年の自治体です。

 

旧赤阪村の村域は
5つの大字で構成されています。
地図への書込箇所の数字を添えます。
*は『角川日本地名大辞典』からの引用。
(1)大字森屋:13箇所
*村の北西端。西は富田林市、北は河南町に接する。
(2)大字水分:10箇所
*村の北部。東は山地で、葛城山・水越峠を隔てて
 奈良県御所市、北は河南町に接する。
(3)大字川野辺:0 
*村の北西端。東・北は河南町、南は水分に接する。
(4)大字二河原辺:3箇所 読み:にがわらべ 
*村の北西部。東・北は水分、西・南は桐山に接する。
(5)大字桐山:2箇所
*村の中央から北西部にまたがる。
 東は二河原辺、西・南は東阪、
 北西は北流する千早川を境に東阪に接する。

 

旧赤阪村では、森屋の13箇所、水分の10箇所に
書込が集中しています。

 

次に旧赤阪村を見ます。
ここも5つの大字で構成されています。
(6)大字東阪(あずまざか):5箇所  
*村の西部。千早谷の入口に当たる。
東は桐山、南東は千早、北西は富田林市に接する。
(7)大字吉年:1箇所 読み:よどし 
*村の北西端。西は富田林市、
南は北西に流れる佐備川を境に小吹に接する。
(8)大字小吹:6箇所
*村の西端。東は北流する佐備川を一部境に
中津原、西は河内長野市・富田林市および
ほぼ西流するに接する佐備川を境に吉年に接する。
(9)大字中津原:2箇所
*村の西部。東は東阪、西はほぼ北流する佐備川を一部境に、
小吹、南は河内長野市、北は東阪および
南北に通じる府道東阪三日市線を挟んで吉年に接する。
(10)大字千早:22箇所
*村の南東端。東は奈良県御所市、
西は河内長野市、南は奈良県五條市に接する。

 

旧千早村の村域では、千早の22箇所が圧倒的ですが、
小吹の6箇所も気になるところです。

次回は施設毎の分布を見ることにしましょう。
前回、予測した旧赤阪村と旧千早村の
観光のありかたの違いが
はたして歴然とするでしょうか?

 

究会代表
 『大阪春秋』編集委員
 大阪あそ歩公認ガイド 田野 登