最近はHIPHOP音楽に興味を持っている人が増えてきた感じがしますね。
ネット番組とかだと、「フリースタイルダンジョン」が放送されていたりしてますし、youtubeチャンネルだってありますよね。
SNSを見たらHIPHOPアーティストが発信していたりしますし、街の中心部に行ったらサイファーをしているのを見かけたという人もいるかもしれないですね。
そんな自分もHIPHOP音楽を聴くのは、かなり好きですよ
さて、そんなHIPHOP音楽に欠かせないものの一つが「韻」ですよね?
「こんなこと説明しなくてもわかる」って人のほうが多いと思うんですが、同じ音(母音など)を持った単語を、語尾などの同じ場所でくりかえし使っていくことを「韻をふむ」といいます。
こうすることで、同じひびきがくりかえされていき、リズム感が生まれて、聞いていて耳心地がいいようになります。
上手な韻のふみかたをしているのを聞いてHIPHOPファンは「お~!」としびれるわけです(笑)
もともとHIPHOPというのはアメリカから生まれたものですので、英単語では韻をふんでいる名文やことわざがけっこうあったりします。
ちょっと例を出してみましょう。
・Haste makes waste.
「急がば回れ」(時間がないからとあせって何かをすると、ミスなどが出て結局むだなことになる)という意味をあらわします。
haste(急ぐこと)とwaste(むだ)が韻をふんでいます。
・A hungry man is an angry man.
「衣食足りて礼節を知る」という意味です。
要するに、衣服や食事など基本的な生活が安定していれば礼儀や節度に気を配ることができる、逆にその基本的な生活が安定していないと、そこにまで気が回らなくなるということです。
hungry(空腹の)とangry(怒って)が韻をふんでいますよね。
・No pain, no gain.
「虎穴に入らずんば虎子を得ず」です。
あえてリスクをとらないと、大きな成果を得ることなどできないという意味です。
タワーレコードのNo music, no lifeというのは、ここからできたのかもしれないですね。
pain(痛み)とgain(手に入れる)が韻をふんでいます。
・Genius is one percent inspiration and ninety-nine percent perspiration.
「天才とは1%のひらめきと99%の努力である」というエジソンの名言です。
「エジソンが韻」と思われるかもしれませんが、inspiration(ひらめき、感化)とperspiration(汗、汗をかくこと)がきっちり韻をふんでいます。
このような韻をふんでいるものは、意外とあるもので、検索してみたらいろいろと目にすることができるんじゃないかと思います。
そのようなものを検索してみたり、あるいは洋楽のHIPHOPのリリック(歌詞)を読んでみて、どこか韻をふんでいないかなと探してみて「あ、これとこれって語尾が似ていて韻をふめるな」と気づいた単語があったら、それを書きだして覚えていくようにしましょう。
時間があるという場合は、「この語尾で韻をふめる単語ってほかにないかな?」と調べるようにすればもっとよいですね
こうすることで、もっと多くの単語を覚えることができるからです。
韻をふめる単語を考えると、単語の語尾、つまり単語の終わりのほうをめちゃくちゃ気にするようになります。
そうなると、接尾辞のこともすんなりわかりやすくなりますよね。
接尾辞なんて用語を出しましたが、要するに「この語尾で終わっている単語はこういう意味をあらわす」という目印のようなものです
「erで終わっている単語は「~する人」というのをあらわす」などのようなものです。
接尾辞についてちょっとわかるようになると、勉強していてはじめて見た単語が出てきたときでも、意味を推測しやすくなったり、覚えるときになっても「あ、こういう終わり方をしているから、だからこんな意味をもつのか」と覚えやすくなります。
「自分はHIPHOPの歌手じゃないんだから、あんまり関係ないや」と思っていた人も、こういう効果を聞くと、ちょっとはこのやり方も悪くないと思えるんじゃないでしょうか
韻を入口にして、「こんな語尾だとこういう意味になるという共通点ってあるのかな?」と調べるようになれば、そういった知識も身につけることができますね。
韻をふめる単語を覚えるときは、自分でラップっぽい例文をつくると、覚えやすいでしょうし、ラッパーになった気分で楽しいかもしれませんね(笑)
もちろん、その例文は全部英語で書ければいいんでしょうが、さすがにレベルが高いので韻をふむ部分だけ英語にするというのがいいかもしれません
たとえば、こんな感じです。
あの人に恋して1 year
でも「好きじゃない」と影で言っているのをhear
目からこぼれ落ちたtear
それ以来あの人に抱いているfear
全部earで韻をふんでいますが、意味もちゃんと通じますし、単純に4つの単語を覚えるよりもストーリー性があるので覚えやすいんじゃないでしょうか?
このようなストーリー仕立てで単語を覚えるというのは、学問的にも裏付けされている効果的な記憶法になるんで、ぜひ試してみてほしいところです(たしかエピソード記憶という用語だったような気が…)。
あ、ちなみに、さっきの例でも2行目だけ妙に長くなってますが、このようにどこかの行だけめちゃくちゃ長くなったり短くなったりしても全然OKです
どこかでラップとして披露するわけではなく、あくまで自分が覚えるためのものですので(笑)
ちなみに、日本語だと韻をふむとなると語尾のほうばかりに目がいきがちなんですが、英語では「頭韻」という韻のふみかたもあります。
これは、語尾ではなく、単語の頭の部分(はじめの部分)で韻をふむというやり方です。
ここに目をつけて、頭韻できる単語を覚えていくというのもおすすめですよ