no more than ~とnot more than ~の覚え方 | 苦手を克服!得意をもっと得意に!中学・高校英語がわかる講座

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英語が苦手だ、よくわからないという中学生・高校生のみなさんに学校の授業よりもわかりやすくポイントを説明したり、英語が得意になるような勉強法を紹介したり、スラングなど英語の雑学を教えるブログです。英語についての相談にも応じますよ!

高校英語の英文法で「比較」の単元になると、けっこういろいろな構文や熟語をマスターしないといけなくなります。

中学英語の「比較」の単元と比べると、全然ちがいますよねガーン

逆に、その構文や熟語がかなりの割合になっているので、そこをマスターすれば、あとはちょこちょこと残ったポイントをおさえるだけになるんですが…。

 

そんなマスターしないといけない熟語のひとつがno more than ~とnot more than ~というものです。

no more than ~は「~しか」の意味(「今100円しか持ってない」の「~しか」)、not more than ~は「せいぜい、多くて、最大でも」の意味です。

以前にこのブログの「サクッと演習」シリーズでも取り上げたことがあるんですが、この2つ、あまりにも形が似ていて意味も少し重なっているような感じがするため、覚えにくくてなんとも高校生泣かせな熟語になっていますえーん

けれども、かなり多くの参考書の「比較」の単元で扱われているので、かなり重要な熟語表現だといえそうです。

 

これと同じものでno less than ~(「~も」(「え!10km歩いてきたの?」の「~も」)の意味)、not less than ~(「少なくとも」の意味)もいっしょに取り上げられていることが多いですよね?

ただ、あんまり書くとごちゃごちゃするんで、いったんno more than ~とnot more than ~だけにしぼらせてもらいますアセアセ

めちゃくちゃまぎらわしいこの熟語表現ですが、文法的な説明でわかりやすく覚える方法があるんですラブ

今回は、それを紹介したいと思います!

 

この2つをちゃんと区別するために着目したいのがno more than ~のnoです。

打ち消しの意味で使うこのnoには、2つの役割があると考えてください。

 

このブログを読んでいる中学生や高校生のみなさんは、「NG」が何の略かは知っていますでしょうか?

番組を見ていると、「オレ、△△とは共演NGだから(笑)」なんてことを言っているのを耳にしたことがあると思います(テレビ番組でもそうですし、youtube動画でもあるんじゃないかと思います)。

あの「NG」はNo Goodを略して単語の頭文字をとってできたものですね。

 

このNo Goodですが、日本語に訳すと「良くない」という意味ですが、単に「良くない」とするだけじゃなくて「良いどころかむしろ悪い(ダメ)」ということを示していますよね?

つまり、noには「否定するだけじゃなくてむしろその逆である」ということを暗に示すことができるというわけですえー

これがnoが持っている役割の1つです。

 

もう1つについてですが、たとえば比較級を使った文で「彼女はトムより2歳若い」というようにどれほどの差があるかを示すときは、She is two years younger than Tom.のように差分を比較級の前におきますよね?

そして、I have no books.という文ですが、これは「私は0冊の本を持っています」が直訳で、だから「私は本を持っていません」という意味になるんですよねグッ

 

では、比較級の文で差分を示したということで、もしもShe is no years younger than Tom.と書いたとしたら、どうなるでしょうか?

「彼女はトムより0歳若い」ということになるんですが、それだと別にトムより若いというわけじゃないので、結局2人は同い年ということになりますねウインク

つまり、比較級の文でnoを比較級の前に置くと、差分がないということになり、2つのものはイコールの関係にあるということになるわけです。

この「実際はイコールの関係にある」ことを示すのが、noの持つもう1つの役割です!!

 

さあ、ほんなら本題のno more than ~を見てみましょう。

たとえば、I have no more than 1,000 yen.という文があったとします。

moreだと「より多い」の意味になりますが、noがついていますから、「より多いんじゃなくてむしろ少ない」ということをあらわしたいはずですが、実際は1000円と「イコールの関係」であるはずですね?キョロキョロ

ということは、1000円より少ないというわけじゃ全然ないんですが、でも「少ない」と思っていることはあらわしたいということなので、だからさっきの文は「私は1000円しか持っていません」ということになるわけです!

 

一方、not more than ~について、たとえばI have not more than 1,000yen.という文があったとします。

notはただの否定のわけなので、「より多い」ということを否定しているだけです。

だから、「これより多くなることはありません」ということを言っているだけ、つまり上限を示しているだけということになります照れ

そういうことで、「私は多くて1000円を持っています」という意味になるわけですチョキ

 

こういうように理解すれば、no less than ~とnot less than ~についても簡単にマスターできます。

I have no less than 1,000 yen.と言ったとしたら、less(より少ない)の前にnoがあるから、実際は1000円と「イコール」だけど、「少ないんじゃなくてむしろ多い」という気持ちはあらわすために、「私は1000円持っています」という意味になります。

そして、I have not less than 1,000 yen.と言ったとしたら、ただのnotで否定だから、「これより少ないということはない」と下限を示しているだけなんで、「私は少なくとも1000円を持っています」という意味になるわけですニコニコ