☆Tanjerin's BAR☆ -80ページ目

Sympathy.~共鳴~  【part.1】




りぴですみかん



今日は、この季節になると思い出す、懐かしい思い出のお話。
















「海に行こう。」





車のなかで俺は、突然、行き先を彼女に告げた。





特に目的があったわけではない。


ただ、何も考えたくないときはあの場所へ行きたくなる。










突然のことに、彼女は、頭を傾げる素振りをみせたが、



すぐに「いいよ。」と笑顔で答えてくれた。













車を走らせると、


彼女は、BGMを聞きながら、


ただ対向車線を走る車のヘッドライトを


目で追いかけていた。














渋滞の高速道路。


前を走る車のブレーキランプに


歩調を合わせるようにそれぞれの車たちが並んでいる。






まるで、決められた人生の柵(しがらみ)から


逃げられない自分を見ているかのようだ。









苛立ちのせいか、知らないうちに


ハンドルに力が入っていた。










そんな俺の様子に気づいてか、


彼女は、子供が戯れるように、そっと俺の手に指をなぞってくる。










さっきはボーっと窓の外を見てたくせに、いつの間に。




頭をなでてやると猫のような仕草で喜ぶ。




こいつと居ると、いろいろ考えている自分がバカらしくなる。












彼女は、満足したのか、また窓の外を見始めた。



今度は、窓に映る自分の顔とにらめっこしてるようだ。




・・・見てて飽きないな(笑)












いつも見ていない振りして俺のことを見てくれる。


ツラいときや悲しいとき、何も言わず側に居てくれる。


お互い側にいるだけで通じる想い。










目には見えない「何か」を感じていた。


















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          ~共鳴~









To be continued・・・みかん