今回のダイビングは収穫の大きなものでした。
何か象徴的とも言うのでしょうか。
柔らかなパラダイムシフトの印象がありました。
現地入りした日はいつものように天候が良くありませんでした。
高速船でのアクセスも最寄りの港まで行けませんでした。
そのため手前の別に港に向かい陸路を40kmほど移動することになりました。
この時点で目的のポイントへ行けるかどうか暗雲立ち込める雰囲気でした。
予想通り初日は近場の湾内を潜ることになりました。
もちろんそれでも良さはあります。
ゆったりと綺麗な海を楽しめるわけです。
しかしそれが3日続くとなるとそこまで行った意味が薄いものです。
そんなわけで今回もリゾートステイを楽しむ方向になってしまう方向かとも思いました。
個人的にはそれはそれで悪くはありません。
ただ2日目は少し海況も良くなりました。
結果的になかなか面白いエリアに連れていってもらえました。
島の南側の人があまり行かない場所です。
どことなく聖域のような空気感のあるところです。
そしてこの日の2本目は大当たりでした。
マンタが8匹もいて一緒に泳ぐことができたのです。
これはあたかも自然と共鳴するような感覚でした。
その完璧さの中に一体化するような気分です。
結果的に新たなダイビングの楽しみを得られたようでした。
具体的には海の中での瞑想状態とも言えるでしょうか。
今ここにいる意識や体感覚を十分に知覚することにフォーカスできるようになりました。
陸上よりも不自由だからこそより微細に認識して調整しやすい印象でした。
ある程度スキルがついて半ば停滞気味だったダイビングとの関わりにブレイクスルーが起きたようでした。
やはり蓄積から生まれる気づきは大きなものだと思います。
それはともかく最終日も船を出さないと1番の目的ポイントへ行けるかは分からないとのことでした。
とりあえずチャレンジしてみてくれるという様子でした。
まるで試験の合格するか否かとい状況です。
大自然に受け入れてもらえるかその地の神様に入域を許されるかどうかというところです。
しかし湾から出ると予想外に凪でした。
天気にも恵まれ結局はこの上ないダイビング日和になりました。
ここまで穏やかなことは滅多にないとのことでした。
幸運に恵まれ今までにないほど海の世界を楽しめたのでした。
この感覚を大切に次に生かしていきたいと思います。
いよいよダイビングも本格的な覚醒の領域に入ってきたのかもしれません。
谷 孝祐
2018.4.21 4:28