ここまで運動の習慣化について触れてきました。
なんであれ当たり前になって初めて体得できるものです。
その意味においてこれは何をやるか以上に重要なことでしょう。
どのような運動においても前提となるイメージです。
とはいえ具体的に何が効果的かという発想も大切です。
求めることに対してズレた運動をしていても遠回りになってしまうでしょう。
ということでここからは具体的なポイントについて扱っていくことにします。
そうはいってもそこまで難しい話題ではありません。
結局は基本から積み上げていくことになるでしょう。
では運動のベースラインは何でしょうか。
毎日のように筋トレをすることでしょうか。
もちろんそれも意味はあるでしょう。
ただそれよりも前提になるものがあります。
それは歩くことです。
当たり前すぎて運動ととらえない人もいるかもしれません。
ほとんどの人ができると感じて魅力もないかもしれません。
上達しても分かる人にしか評価してもらえない可能性は高そうです。
一方でもちろん歩くのが好きだという人もいるでしょう。
感性が高まればこの面白さは深まっていく傾向にあると推測します。
そこには微細な体感覚と自己対峙が伴ってくるようになります。
一度その楽しみを知ると日々の彩りも鮮やかになりそうです。
主観的にどうであれこれは基礎の中の基礎とも言えると思います。
体を動かして運ぶ最も単純な作業ともとらえられるわけです。
しかも全く歩かないことは少ないものです。
つまり日々の生活の中でできるということです。
ただ無意識に歩いていてもあまり運動効果はありません。
今までと何も変わらないのは容易に想像つくでしょう。
スポーツで正しいフォームが重視されるように歩く場合も姿勢は大切です。
ですがこれを体育の授業などで習った人は少ないのかもしれません。
まして歩き方のテストを受けた経験がある人は皆無に近いかもしれません。
そんなわけで自主的に学ばなければ幼少期の癖のままということも考えられます。
体の状態によって良い姿勢も変わってくる場合があります。
なので思考で突き詰めると案外難しい分野でもあります。
むしろそれがバランスを崩す原因にもなりかねません。
何よりも前提となるのは体を意識的に感じながら歩くことです。
まずは歩き方が改善されなくても良いでしょう。
一歩一歩筋肉や足裏の状態をキャッチしながら進むのです。
単純ですがそれだけでも運動になるものです。
この在り方を日々の生活の中で定着させていきたいものです。
谷 孝祐
2018.4.13 23:41