この人生最高の予約電話 | 3年前のしこうの楽しみ

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とある料理店に予約の電話をかけました。
そこでさすがと思える体験がありました。
ほんの一瞬のことです。

そしてちょっとしたことなのかもしれません。
加えて予想外だったこともあるでしょう。
それは非常に印象に残ったのでした。

まず通常通り電話をかけて日付を伝えました。
まだ少し先なので問題なく空きはありました。
ここまでは一般的なやり取りでした。

ということで自分の名前を伝えました。
するとこちらのことを覚えていたようでした。
それもリアルによく知ったかのような雰囲気でした。

そんなわけで相手の声のトーンが変わりました。
まるで常連さん扱いのようです。
丁寧さとともに親近感のある口調になりました。

これには素直に驚きました。
かなり久しく訪れていなかったのです。
個人的には前回は一昔前くらいの感覚です。

しかし先方はつい最近のことだったかのようなテンションです。
しかも単純に名前を覚えているだけではありませんでした。
料理内容についても前回のコースをだいたい記憶しているようです。

今回も同じような内容が希望か尋ねられました。
そのつもりだったので早く話がまとまりました。
たかだか電話のやり取りですがここまで心地よさの残る予約も初めてでした。

そこまで気の行き届いたお店なのでしょう。
お料理以外にも意識が隅々まで行き渡っているわけです。
しかもそれが当たり前になされているかのようで厳しさを感じさせることもありません。

サービス業の鏡とも言えそうです。
こんな流れで訪問が楽しみになりました。
名店の名店たる所以をさらに受け取れそうな気がします。

あとから記憶をたどると前回は約3年前でした。
こちらも風変わりなお客だったのかもしれません。
それにしても素晴らしい能力だと思います。

一瞬ですが在り方に触れる良い時間でした。

谷 孝祐
2017.10.27 14:08