初めての単独行の最中のことです。
それは下り始めて少し経ってからのことでした。
ちなみに快調に斜面を歩いている時でした。
ふと今までにない発想が湧いてきたのです。
これには我ながらちょっと驚きました。
考えたこともない欲求というのでしょうか。
かなり非現実的とも言えます。
その内容は70歳くらいまではこのペースで登山をしたいというものでした。
なぜそんなことを思ったのでしょうか。
全く脈絡もない急なことでした。
ただ確かにこれを目標にするのは良いようにも感じました。
なぜならそこには様々な要素が内在するからです。
身体機能も精神力も処理能力も保たれる必要があります。
要するに現状よりも衰えないようにすることが大切なわけです。
そのために肉体的にも精神的にもコンディションを意識しなければなりません。
加えてメンテナンスも重要でしょう。
通常であれば機能低下していくはずなので維持よりも成長ベクトルでちょうど良いはずです。
なので結局のところ体力や能力の進化を意図することになりそうです。
このように表現するとストイックであるかのようでもあります。
一般的には修行者のようなイメージになるかもしれません。
しかしこのように整理していくと個人的には楽しみに思えてきました。
どうやらこれは本当にやりたいことを集約した指針に当たるようです。
そうすることでより丁寧に生きることにもつながるでしょう。
そうなれば実際に目標が達せられなくとも価値がありそうです。
ということでひとまずこの思いつきを受け取って記憶することにしました。
リアルに何かが変わるかというとそうでもないのかもしれません。
今まで注意してきたことをより繊細に扱うのが基本でしょう。
ただこの心持ちの変化が具体的な気分の違いを生む可能性はあります。
そして何らかの選択が変わるのかもしれません。
そのプロセスを自己観察しながら楽しんでいくこととします。
それにしてもそこまで元気な70歳になれたとした時に自分は何を思うのでしょうか。
谷 孝祐
2017.7.29 22:50