枠を超えた出会いのレストラン | 3年前のしこうの楽しみ

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昨年の終わりのことだったでしょうか。
ある葉書が届きました。
それはフレンチレストランのオープンの案内でした。

以前にリゾートホテルで料理長を務めていた方が独立したようでした。
当時は何度となくお世話になったものです。
もちろん腕も確かなものでした。

そんなわけでそのうち足を運ぼうと思っていました。
ただ子どもはNGなので自分にとっては少しハードルが高い印象でした。
スキーのついでであれば行きやすい場所ですがその時は家族一緒が通常です。

なので当面は難しいと判断していました。
しかしちょっとした話の流れでこの春に実現することになりました。
ということで近隣のホテルとともにディナーの予約を入れたのでした。

訪れてみると想像以上の古民家でした。
あとで聞くと築130年くらいとのことです。
入り口が狭く門前町で同じような家が並んでいるので一瞬通りすぎそうでした。

あたりは平日の夜ということもあり人通りも少なく閑散とした雰囲気でした。
ただ店内に入ると小綺麗になっていてシンプルだけど独特な空間に感じました。
置かれているものの一つ一つがこだわった上質なものだからでしょう。

そういった中で4席だけのカウンター席に通されました。
ホテル時代と同様にオープンキッチンでライブ感を楽しんでほしいということでしょうか。
ちなみにテーブル席は10席くらいだったと記憶しています。

席に着くと高級なシャンパンのハーフボトルが開けられました。
そしてここから真剣勝負が始まりました。
当時の関わりがあったからこそでしょう。

ワインも含めて完全にお任せしたことが火をつけたとも言えます。
2人で伺ったにも関わらず貸切にしたとのことでした。
つまり他の予約は入れないように断ったとのことでした。

そんなわけで明らかに通常営業とは異なるレベルの料理になっていたことでしょう。
地元の食材と日本各地の食材が見事に融合してハーモニーを奏でていました。
当然ながらワインもこのために特別に用意してくれたものでした。

このマリアージュも抜群でこの上ない上質な時を過ごさせてもらったのでした。
お金は払うとはいえこういったもてなしはなかなか体験し得ないものです。
まさにプライスレスというところでしょう。

こういった高級というよりもハイレベルの共鳴を楽しむ経験を積み上げたいものです。
食材の合わせ方も意外性と納得感のあるランコントル(出会い)という名前がふさわしい場所でした。

谷 孝祐
2017.4.19 18:11