今生の印象的な体験85 | 3年前のしこうの楽しみ

3年前のしこうの楽しみ

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中学校の卒業式のあと高校入学までの間はどのように過ごすものなのでしょうか。
よく考えれば多くの人がどうなのかあまり知りません。
そのくらい自分の中ではこれが当たり前のようにとらえられていたようです。

この期間は中学生活の集大成の気分だったのかもしれません。
クラシック音楽におけるソナタ形式でいうならコーダ部分のようなイメージです。
フィナーレを迎える高揚と隣り合わせでこの生活が終わる一抹の寂しさがあった気がします。

それはさておき通常は空白とも言えるようなこの期間も部活で埋め尽くされました。
定期演奏会に向けた練習があったのです。
もちろんこれは悪い意味ではありません。

夏のコンクールが思わしくなかっただけにこれを成功させるモチベーションは高かったのです。
鬱憤を晴らすような主観はなかったもののそういった意味合いもあったのでしょうか。
そもそも上位大会に進むこと以上に重要だと教育されていたこともあるでしょう。

とにかく多くの3年生がやる気だった記憶があります。
さらに初のホールでの公演ということも後押ししてくれたように思います。
前年までの体育館公園からの大きなステップアップだったのでした。

そんなこともありプログラムもかなり盛り沢山になりました。
やりたい曲や企画を入れ込んだ様子です。
その中でもブラックライト音楽劇は準備の大変なものでした。

これは人形劇の蛍光塗料で発光させるバージョンとでもいいましょうか。
真っ暗な中でブラックライトに映し出して行われるものです。
この時はディズニーのエレクトリカルパレードの音楽に乗せての劇でした。

なのでストーリーが決まっているわけでもありません。
何かの参考はあったかもしれませんがそこから生徒で考えたのでした。
当然ながらこれは演奏者も暗闇での合奏になります。

ペンライトの指揮を頼りに行うわけですが暗譜は必須でした。
この企画は初の試みでもありかなり力が入っていたと思います。
練習も暗くなってからでないとちゃんとはできないことから夜の体育館で数回行いました。

今思えばかなり準備にエネルギーがかかるものだったと推測します。
たった数分のためにどれだけの人数と時間が費やされたことでしょう。
しかしそれが全員が一丸となる題目になっていたことに今更ながら気づきます。

これがほぼ生徒の主導で行われました。
思い返せば貴重な経験をさせてもらえたものです。

谷 孝祐
2017.2.23 19:59