登山におけるディープな楽しみ | 3年前のしこうの楽しみ

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登山そのものが楽しいと感じられた今回の縦走でしたがそれを掘り下げておきたいと思います。
なぜ楽しめたのかということを明確にすることで深く受け取ろうという目論見です。
それによってこの変化が確実なものになることでしょう。

また自己理解の一助にもなりそうです。
そんなわけで山を歩いていた時のことを思い返します。
一言で形容するのであれば今回は守りの歩きだったと考えられます。

これは距離が長いことから自然にそうなったと推測します。
連日の山行ということで疲れの蓄積を避けたかったわけです。
そのため無理をしないことが最重要のテーマになりました。

いうならば初めてのフルマラソンというイメージでしょうか。
速さよりもリタイヤしないことが目的になったわけです。
そしてこれが結果的に楽しさを生み出したように感じます。

歩き続けるためには自分の状態管理が必須です。
なので今までになく丁寧に歩みを進めました。
体の軸がしっかり維持された状態を保ち続けながら歩いたわけです。

そうすると面白い体験ができました。
体軸が体幹に広がるような感覚が得られたのです。
ボディラインが太い軸になったかのようでした。

この感じは非常に安定感があり体の負担も少ない印象でした。
衝撃を吸収するのにとても効率の良いバランスなのかもしれません。
山道の斜度を含めた形状に対して重力が均等に分散されるポジションなのでしょう。

もちろんそれでも筋肉疲労は避けることができません。
理想の状態を維持するための筋力は常に変化していくわけです。
しかし以前のような疲労がないのも事実でした。

通常はこのくらいの負荷があると階段の上り下りが厳しくなるほどの筋肉痛になります。
それが楽々ということはないものの痛みで辛いということもありませんでした。
動き続けられるペースというものを体験できたのでしょう。

そこにはある種の心地よさがあった気がします。
自然と同調してその一部として在るような一体感もあった気がします。
静かではあるもののこれは満たされた感覚だったのだと想像します。

全ての力がバランスする瞬間からはその場に一致する実感をもたらすのかもしれません。
今回得られたこの至福の時を日常でも再現できるように意識していこうと思います。

谷 孝祐
2016.9.14 18:19