今生の印象的な体験40 | 3年前のしこうの楽しみ

3年前のしこうの楽しみ

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そういえばと思い出したことがありました。
話の流れからは遡る時期のことですが記しておこうと思います。
いつのことかちゃんとは覚えていませんが小学校中学年くらいだったでしょうか。

客観的には大したことではないかもしれません。
そこまで危険なことでもありません。
ただまだ小さな体の自分にはなかなかの不安があった気がします。

人生初めての冒険というイメージです。
本当の意味で未体験の場所を自分の判断だけで移動するという体験でした。
それはおばさんと会っていて家まで連れて行かれた時のことでした。

もしかしたら泊まりに行ったのかもしれません。
親とは一緒ではありませんでした。
なぜだかそこから一人で帰ることになりました。

おばさんに急用ができて見送れなくなったというような感じだったかと思います。
その家は当時は少し不便な学園都市のあたりにありました。
駅まではバスに30分ほど乗らならなければならなかった気がします。

すでに暗くなってきた頃に寂しい感じで近くのバス停でおばさんと別れました。
ほとんどお客さんのいないバスに揺られて真っ暗になっていく風景を眺めながら駅に向かいました。
なんとも言えない寂しい雰囲気が脳裏に残っています。

今思えばこの時の気持ちは自立していくことに対するものだったのかもしれません。
一人きりの寂しさとは性質の異なる様子でした。
駅に着いてもあまり人は多くありませんでした。

記憶の中では無人駅に等しい空虚な感じがあります。
そこから1時間くらい電車に乗って上野駅に到着しました。
ここでやっと人のいる世界に戻ってきた気がしたほどでした。

とはいえすでに20時くらいで今度は都会の雑踏に突然投げ込まれた気分でした。
迷いながらもなんとか乗り換えて横浜に向かいました。
そういった大きな駅も初めてでした。

親と一緒の時は基本的にどこに行くのも車だったのです。
といことでもう乗り換えないですむ京浜東北線を選びました。
安全策をとったわけです。

おかげでとても時間がかかってしまいました。
やっとの思いで親に迎え入れられるとともに出た疲れと安心感が忘れられません。
なんの意味があったのかはわかりませんがこれはこれで貴重な経験だったのでしょう。

もしかしたら潜在意識に自立心を芽生えさせた出来事だったのかもしれません。

谷 孝祐
2016.4.14 18:00