身近なところの非日常 | 3年前のしこうの楽しみ

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久々に在来線の普通列車に乗りました。
しかも一時間強です。
前回がいつだったか記憶にありません。

2007年くらいにはおそらく乗ったであろうというくらいです。
個人的に最も乗る回数が多い列車といえば、成田エクスプレスか新幹線ですが、それも年に数回の範囲という状況です。
もし普通列車に乗るとすれば、乗り換えも含めて長くても30分の範囲です。

そのくらい車か飛行機での移動が日常的なのですが、今回はそれだと不都合がある可能性が高いためにこの選択になりました。
用事を一件済ませてから羽田空港に向かう予定だったのですが、春休み期間の週末ということもあり、スムーズに駐車場に車をとめられないことがほぼ確実だということに、ふと気づいたのでした。
ネットで調べると予約はすでに満車で、念のため空港駐車場管理室に問い合わせてみると、最悪の場合は入庫に四時間かかるかもしれないということでした。

想定以上の状況で、素直に在来線を利用することにしたのでした。
乗り込んでみると面白いもので、他の乗客の影響を受けているのか、なんだか小旅行をする気分になってきました。
日常と違う体験だからそう感じた可能性もあります。

停車していく場所は特に新鮮味があるエリアではありませんが、いつもと違う角度から眺めてみると別の場所のようにすらうつります。
そんなわけで、場所であれ物であれ人であれ、どんな対象でもそんなものなのかもしれないと思いました。
いつもと同じ角度でしかとらえていないと、その位置からのイメージが固定されてしまうという、当たり前のことに対する実感が深まりました。

それと共に、在来線ほど多くのタイプの人が同じ箱に集まる場所もなかなかないものだと感じました。
特に人間観察したわけではありませんが、駅のホームで待っているだけでもそんなことが認識できます。
形容するなら、混沌のコロニーというイメージでしょうか。

もちろん、この表現にそれが良いかどうかという意味付けはありません。
きっとそこから何かが生まれていく、そんな原初の力を感じたのでした。

谷 孝祐
2015.3.28 13:50