抱負の本来の意味 | 3年前のしこうの楽しみ

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新年の決意が一年を通じて影響を与えうる可能性が高いという発想から、今年の抱負を考えようと思いました。
しかし、そこで疑問に思ったことがありました。
「抱負」には「負」という字が使われています。

まさか「負けを抱く」という意味ではないだろうと思いながら、なぜ「負」の字を使うのかを調べてみました。
答えは単純で、少し視点を変えれば当然のことでした。
すでにご存知の方に対しては恥ずかしい気もするくらいの理由でした。

「負け」ではなく「負う」の意味ということでした。
つまり、「抱負」という言葉は「抱いて負うこと」という意味合いになりそうです。
「今年の抱負」と言った場合、「今年一年、抱いて負い続けること」くらいのニュアンスということでしょう。

ここで、より深く理解するために「抱く」と「負う」というそれぞれの意味を、遊び程度ですが考えてみました。
「抱く」は「心に抱く」と使われるように、比較的自分の内側に何かを持つようなニュアンスが強いかと思います。
それに対して、「負う」は「責任を負う」という表現に代表されるように、他に対して何かを持つようなイメージかもしれません。

これを合わせると、「抱負」という言葉は「内面に抱いて外面に負うこと」というようにもとらえられるでしょう。
転じて、「内外において歪みなく持っていること」と言うこともできそうです。
そうであるならば、「今年の抱負」は「今年一年、自分の内面においても外面においても持ち続けると決意すること」くらいのイメージでしょう。

結局、言葉の上では元々知っているニュアンスに落ち着いたわけですが、この作業を通じて「抱負」の意味が自分の心の深い部分に浸透した感じがしました。
結果的に思い浮かんでくる抱負に変化が出るかもしれません。
ちなみに、現代ではスタンダードに使われる「負け」の意味は、「負う」が転じたもののようです。

少し脇道にそれましたが、基本に立ち返って抱負を考えようと思います。

谷 孝祐
2015.1.2 13:31