どこにも帰属しない場所 | 3年前のしこうの楽しみ

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ここはもはや日本ではない。
しかし外国でもない。
前々から外国人は多かったものの、今回の初滑りではそれを強く感じました。

ホテルでもスキー場でも周りを見渡せばほとんど外国人でした。
日本人のほとんどはスタッフであり、お客さんにはあまりいませんでした。
ホテルで話を聞くと、この冬の予約の約8割が外国人だそうです。
スキー場の行きつけのレストランでも、平日の予約はほぼ全員外国人とのことでした。

こういった様子の中に身をおくと円安の影響というものを強く感じざるをえません。
外国とも間違えかねない状況で日本的なサービスが行われていることに慣れない感じを持ちつつ、何とも言えない良さを感じました。
そんな様子から、日本もやっとインターナショナルになってきたのだとも思います。

一番印象的なのが、大浴場での光景です。
もちろんここでもほとんど外国人でした。
これも今年に始まったことではないので驚くことではないのですが、ホテルの掲示や街のガイドブックによる温泉の入り方の案内が浸透してきたのか、マナーが良くなってきています。

どことなく日本人と変わらないような所作の外国人と一緒に湯船に浸かることとなり、何となしの違和感と共に人種を超えた良さを感じられるのです。
そして、エントロピー増大則の影響なのかそうでないのか、様々な世界が交流して世界が良いものを認める方向へ平板化・均質化へと向かっているようにも思えるのです。

しかし、それはこの場所という極めて狭い範囲の短い期間で起きている独自性でもあるのです。
このような状況になってくると、その場所ではどこにも帰属していない雰囲気が生まれるのを面白く思います。
日本でありながら日本でない、外国人だらけでありながら外国でないという雰囲気は国という概念に囚われない集合意識を生み出すのかもしれません。

日本国内にこのような場所が生まれてきたことを興味深く感じつつ、日本の良さが世界に伝わっていく初期段階が始まっているのかとも思いました。
それと共に、文面化できるほど顕在意識で理解していませんが、良い影響を受けたような感覚があったのでした。

次回行った時にもう少し掘り下げてみようと思います。

谷 孝祐
2014.1.10 9:15