変わらずに動く街 | 3年前のしこうの楽しみ

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午前中、ホテルより散歩がてらアムステルダム国立美術館に行きました。
あまり大きな街ではないので、散歩で十分に楽しめました。
街の構造も主な運河を覚えれば、とても分かりやすく、工事中の箇所が多いのは残念ですが、歩きやすかったです。

また、美術館は改修中で、縮小しての展示でしたが、有名作品を効率よく体験できたように思います。
引越し展示だったデンハーグと違い、縮小とはいっても、ホームグラウンドで展示されていたので、力が十分にあり、よそよそしさがなく、あるべき姿に近いかたちの印象でした。
この違いを体感として理解できたことが、とても良かったです。

午後、所々立ち寄りながら、ベルギー北西部にあるブルージュという街に移動してきました。
今までヨーロッパのたくさんの街を見てきましてが、一番お勧めできると思います。
特別につくりが違うとか、そういった見える違いは大きくないのですが、広場と鐘楼を街の中心として全体が調和している印象です。
良いものほど、形容して表現することは難しいのですが、この良さをどのように伝えるのが良いのか、表現がありません。

あえて言うなら、中世の街並みの良さを保ったまま時と共に動き展開してきたというところでしょうか。
夜は、ホテルのレストランがお休みとのことで、オススメのレストランに行きました。
アールヌーボーとアールデコをうまく融合させた空間での素材の良さを生かし余計なことを削ぎ落としたフレンチは、街の影響なのか、同じような調和を表現していました。

ちなみに、今まで経験した海外のレストランの中で、一番良かったと思います。
高級すぎないけど、気の利いたワインもたくさんストックされていました。
おそらく料理に合わせて、世界中から選んでいることでしょう。

ふと思い返せば、何日連続で飲んでいるのかも分かりませんが、同時に、毎日飲んではいけないという無意識の情報が壊れたのも感じます。
この街にいると、ここが何処なのか分からなくなるような、今までにない感覚を刺激されるような、むしろ刺激がないような、、、

定期的に淡々と、かつ喜びをもって鳴る鐘楼の鐘が何かを伝えているのかもしれません。
屋根裏部屋からそれを眺めると、何処にいても鐘はなっていて、何かを投げかけているのかもしれないと思います。
その何かを受け取れる状態でいつも在りたいものです。

2012.6.26 谷孝祐