テレビ朝日(ABCテレビ制作)日曜22時のドラマ『アイのない恋人たち』
昨春にスタートしたこの連ドラ枠
どんな色を出してくるのだろうという目で見てきたが
1つの方向性かと思っていた主演は、清野菜名、飯豊まりえ、堀田真由と女優主演から
今作は福士蒼汰が主演と、この線は消えてしまった
最初の2作品でこだわった「曜日」という部分も当然続くはずはなく
枠の色はもう少し時間をかけて作っていくことになりそう
一方で、新しいドラマ枠、特に日曜劇場が時間延長した際には重なることになる枠で
こだわっているのは脚本家の知名度かもしれない
ここまで3作が岡田惠和氏、野島伸司氏、浅野妙子氏ときて今作は遊川和彦氏
番組宣伝の際に「○○氏脚本」と宣伝文句になりそうな名脚本家が並んだ
ちなみに今作主演の福士蒼汰の職業も脚本家だったりする
遊川和彦氏の作品の特徴として、タイトルに主人公の名前が入るというのがある
『家政婦のミタ』の頃から、『過保護のカホコ』や『同期のサクラ』、『となりのチカラ』と
ダジャレでつけた主人公の名前がカタカナでタイトルに入った作品が目立つ
今作もカタカナの入ったダジャレっぽいタイトルだったが、福士蒼太は「アイ」ではない
どうやら、福士蒼太は「愛がない男」、前田公輝は「女性を見る目(EYE)がない男」
そして本郷奏多は「自分(I)がない男」ということのようだ
ちなみに、福士蒼太の高校時代の初恋相手で登場する佐々木希の役名が
申し訳程度に「アイ」だったりはする
高校の同級生の福士蒼汰、前田公輝、本郷奏多の3人が合コンを計画することから
物語が動き始める
本郷奏多が会社の後輩の成海璃子に頼んで、岡崎紗絵、深川麻衣をセッティングするも
本郷奏多と成海璃子は仕事が忙しく、福士蒼太と岡崎紗絵は気が乗らずにドタキャン
それが逆に、1対1のペア3組を作りだして、合コンの場に残された前田公輝と深川麻衣
会社の先輩後輩の本郷奏多と成海璃子は、成海璃子の方がちょっと気がある様子
そして、深川麻衣に影響されてマッチングアプリに登録した岡崎紗絵は
マッチングアプリで適当に女性と遊んでいる福士蒼太に偶然遭遇することになる
ここに佐々木希が絡んできての男女7人の恋模様
『男女7人夏物語』の時代から、なぜかこうした恋愛群像劇は7人であることが多かったりする
福士蒼汰たち同級生3人は、高校時代に「15年後の今日、この場所で会おう」と約束して
この物語はその15年後がスタート地点なわけだが
前田公輝は会う前に普通に本郷奏多に電話していて、連絡先を知っているということは
15年の間にも会っていそうだし、電話のやり取りもしてておかしくない
携帯電話が当たり前になったこの時代に
「○年後にこの場所で再会しよう」なんて約束は成立しないのかもしれない
男女7人という人数も含め、何となく昭和の匂いがする設定に感じる