カナダはモントリオール(一説によるとヴァンクーバー。まあどっちでもいいですが)のシンガーソングライター、 Mac Demarco のセカンドアルバム "2"
2、とは言っても1、がEPなのでこれが実質的なデビューアルバムか?

2/Captured Tracks

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ダルげにユルく歌うボーカルと、キラキラしてるけどなぜか粘度の高いギターサウンドが彼の持ち味。
なんとなくサイケな感じを醸し出すところもよい。
ときどき変態的にブレイクすると思えば、すぐに元のゆるいペースに戻ったり。
突拍子もないSEが入ったり。
こういう飛び道具、好きです。

しかしこのジャケットセンスはなんなんだ。





それでもそんなにヘビロテにはならないのは、気分転換にはいいけどこの世界観がメチャクチャに好きってわけでもないからかも。

独特のテンションの低さ。
それが彼の音楽の良さでもあり、物足りなさでもある。
自分にとってはそんな印象です。
ここのところ、欧米各音楽メディアの年間ベスト10選出で軒並み1位を独占している、 Franc Ocean のデビューアルバム、"channel Orange"

Channel Orange/Def Jam

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どれもこれもこぞって絶賛モード。
となると天の邪鬼な自分としては、一言いいたくなります。

たしかにアンビエント的に抑えたサウンドスケープをベースに、いい歌創っていると思うけど、そこまでいいかなあ。
自分としては、聴き流すのにちょうどいいちょっとシャレたR&B、という評価レベルですけどね。

ああ、だからいいんじゃないの、という皆さんの評価なのかな。
それなのにベストワン続出って、どゆこと。

昔から黒人のボーカルが割と苦手で、特にファルセットが生理的にイヤ(昔からEW&Fとか大嫌い)ということも大きいかも。

でも、この曲は素晴らしいと思います。
サウンドスケープも秀逸。


音づくりは楽しめるんだけどなあ。
自分には切実に聴きたくなる音楽じゃないですね。
ここ数日こればかり聴いています。

これほどに素晴らしいエレクトリックミュージックに久しぶりに出会った。
ここまで自分がエレクトロ系のアルバムを聴き込むとは思わなかった。

自分はレッドホットチリペッパーズのファンではないし、アルバム聴いてもたしかに売れ線のロックではあるな、くらいの感想しか持たない。
だから John Frusciante のソロアルバムなんて、今まで聴いたこともなかった。

しかし、なんだこりゃ。

John Frusciante の最新作、 "PBX Funicular Intaglio Zone"

PBX Funicular Intaglio Zone【高音質SHM-CD/ボーナストラック2.../BounDEE by SSNW

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限りなくアバンギャルドでありながら、素晴らしく緻密で高品質。
激しくエッジが立っていながら、極めて精巧でしなやか。

肉体性、実在性のあるエレクトロニックというか、音が必然性を持って鳴っている。

フワフワと流れて行くムードミュージックのような、画一的なリズムを刻みピコピコ鳴るだけのエレクトロとは、遥かに次元が違う。

広義のエレクトリックミュージックにおいて、このアルバムは James Blake を超え、Kid A に匹敵する。
端から端まで刺激の塊り。
脳が、聴いていて嬉しいと叫ぶ。







とはいえ、実はエレクトリックはあくまでも手段。
とても自由なロックだ。

今までのフルシアンテを期待しないから余計にいいのかもしれない。
ギタリストとしてのソロアルバムを期待していないし、何のバイアスも持たずにこの世界観に浸れるから。

日本盤はボーナストラックが2曲るいているから若干長いが、オリジナルは37分という昔のLP時代の収録時間。
しかしこの長さが余計に緊張感と凝縮感を生む。

たまらん。
また聴こう。

今朝起きて、朝日新聞のネットで「中央道の笹子トンネルで崩落事故。けが人が出ている模様」との速報が流れているのを見た。


今でこそ、大変な事故で死傷者も多く、今後の物流に計り知れないダメージを与えることがわかってきているけれど、その時点ではそこまでの大事故という報道ではなかった。


でも自分にとって、その時点でとてもショッキングなニュースだった。


なにしろ、中央高速。

わが心のふるさとと言っても過言ではない、八ヶ岳に向かう高速道路。

春夏秋冬、それぞれ違った顔を見せてくれる自然豊かな高速道路。


そして、笹子トンネル。

八ヶ岳に向かうために、上高地に向かうために、今まで何十回通り抜けたことか。

中央道で2番目に長いトンネル。通り抜けるのに、ちょっとドキドキする。

国道20号の方の笹子トンネルはロードバイクで何度か通り抜けた。

あの狭いトンネルをロードバイクで走ると、暗くて、両脇に溝があって、隣をダンプがビュンビュンと走り抜ける時はとっても怖かった。

臭かったし。


そんな自分にとってけっこう重要な場所、中央高速と笹子トンネル。

あの場所で、崩落事故が。

八ヶ岳と上高地への道をバタンと、閉ざされた気がしました。


しかし、今はそんなことは言ってはいられない状態になってしまった。


少しでも被害が抑えられるように、亡くなられた方のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

鳴った瞬間に、その空間を異化する音楽。
本当に少ない音数で、1音1音の存在感が際立つ。
音の響きと音と音の距離感が、空間化を果たしているといっても過言ではない。
無音すらも自分たちの音楽に取り込んでいる。

圧倒的なサウンドスケープの存在。

The XX の2nd "Coexist"

Coexist/Xl Recordings

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音楽への感度が試される音楽のひとつでしょう。
好き嫌いもあるかもしれないけど、この音楽に強い個性を感じられるかどうか。
心の奥底を静かに揺さぶられるかどうか。
この音楽を聴いて、ただ地味で暗いだけと思う人もいると思うけどね。
そういう人は聴かんでよろしい。

ちょっと事情があって、彼らのファーストを聴くのが恐くなってしまったので、このセカンドでどう変わったのかが聴き比べできないんですが。
でも漠然とした印象では、ややソフィスティケートされたというか、少し優しくなったかな。
エコーのかけ方がより繊細に、音響的に深さが増したかもしれませんね。







とりあえずの3曲だけど、どの曲も素晴らしい。

昔、ニューウェイブが勢いを持っていた時代に、これに似た音を出しているグループがたくさんあったけれど、ここまで純度が高いサウンドスケープはなかったように思います。

空の彼方で鳴っているかのようなギターアルペジオと、歌いと囁きの中間にあるようなボーカルがサウンドのキーなんだろうと思いますが、そういう因数分解では正体を突き止められないこの純度。

決して強い音を出しているわけでも、ノイズで切り裂くわけでも、大音量を響かせるのでもない。
それなのにこの有無を言わせぬ音楽の存在感。

中毒性があるので、要注意。