鳴った瞬間に、その空間を異化する音楽。
本当に少ない音数で、1音1音の存在感が際立つ。
音の響きと音と音の距離感が、空間化を果たしているといっても過言ではない。
無音すらも自分たちの音楽に取り込んでいる。

圧倒的なサウンドスケープの存在。

The XX の2nd "Coexist"

Coexist/Xl Recordings

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音楽への感度が試される音楽のひとつでしょう。
好き嫌いもあるかもしれないけど、この音楽に強い個性を感じられるかどうか。
心の奥底を静かに揺さぶられるかどうか。
この音楽を聴いて、ただ地味で暗いだけと思う人もいると思うけどね。
そういう人は聴かんでよろしい。

ちょっと事情があって、彼らのファーストを聴くのが恐くなってしまったので、このセカンドでどう変わったのかが聴き比べできないんですが。
でも漠然とした印象では、ややソフィスティケートされたというか、少し優しくなったかな。
エコーのかけ方がより繊細に、音響的に深さが増したかもしれませんね。







とりあえずの3曲だけど、どの曲も素晴らしい。

昔、ニューウェイブが勢いを持っていた時代に、これに似た音を出しているグループがたくさんあったけれど、ここまで純度が高いサウンドスケープはなかったように思います。

空の彼方で鳴っているかのようなギターアルペジオと、歌いと囁きの中間にあるようなボーカルがサウンドのキーなんだろうと思いますが、そういう因数分解では正体を突き止められないこの純度。

決して強い音を出しているわけでも、ノイズで切り裂くわけでも、大音量を響かせるのでもない。
それなのにこの有無を言わせぬ音楽の存在感。

中毒性があるので、要注意。