いろんなレビューを見ていると、AMOK はわりと賛否両論あるような雰囲気ですね。


あ、AMOK は Radiohead のトム・ヨーク主体のグループ、Atoms For Peace の1stアルバムで、彼の実質的なソロアルバムです。


アモック/Hostess Entertainment

¥2,580
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賛否両論といっても、すげえいい、という声と、よくわからん、あんまりピンとこないという2方向かな。


このアルバムは、試聴ではダメです。

タワレコの店頭で聴いても、地味で単調なリズムが続いてるな、くらいしか思えないかも。

斜に構えて、YouTube で聴いても今一歩。


最低限、細かなリズムのレイヤーが確認できるくらいの環境が必要です。

騒がしくないところで、ある程度の音量で、できるだけ音楽に集中できることが望ましい。


AMOK に入り込み、どっぷりとつかる。


すると、カラダと脳が振動してきます。

ノリのいい音楽を聴いてカラダが揺れてくるとか、踊りたくなるのとはちょっと違う感じ。

ムズムズと振動してくる。


そのうち共振する時がくるはず。

AMOKのミニマルなリズムと、トムの漂う歌に。


AMOKに共振するのは、原子レベルのブラウン運動に共振しているかのようで、なんとも心地よい。


ピンとこなかった人は、アルバムを買って、腰を落ち着けて、じっくり聴いてみることをお勧めします。

ネット上の、全曲試聴じゃやっぱりダメでしょう。


アルバムは、買いましょう。ぜひ。

まったりと過ごしたい休日の昼間とは対照的に、とにかくスッキリと気分転換したいのが仕事終了後の平日の夜。

まあそんな日ばっかりじゃありませんが、なんだかモヤモヤが溜まってガツンとした刺激が欲しくなる時があります。
そんな時に休日の昼間に聴くような、まったりした音楽聴いてもね。
逆効果になりかねません。

問答無用の音のカタマリ。
それも生半可な音じゃなくて、エッジの尖った硬い鋼の様な音が。

脳みそに張り付き活動を鈍らせるオリを掻き取ってくれるように。

凛として時雨
現時点での最新アルバム、 "Still A Sigure Virgin?"

still a Sigure virgin?/SMAR

¥2,800
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相変わらずの破壊力。
重低音で揺るがすタイプではなく、中高域の鋭さで切り裂くロック。

日本が世界に誇る数少ないロックのひとつだと思っています。





聴き終ると、実にスッキリ。
汗だくになったカラダに、冷たいシャワーを浴びたかのような爽快感。

もうすぐ新しいアルバムがリリースされるようです。
彼らにはヘタな進化とか芸の広がりとかを求めずに、凛として時雨ド真ん中の世界をひたすら突き進んでほしい。

破壊力命!で、かったるいものをぶっ壊してほしい。
Atoms For Peace のアルバム、 "AMOK" がリリースされました。

アモック/Hostess Entertainment

¥2,580
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このアルバムはもちろん Radiohead のものではないけれど、Radiohead のアルバムの一部に入っていても違和感はありません。
むしろ彼らの最新作である The King Of Limbs よりも、自分がなんとなく彼らの最新作としてイメージしていた世界観に近いような気もしますね。

日本語版のライナーノーツに、トムとゴッドリッチは Talking Heads の Remain In Light を参照しており、このアルバムの親戚にはかのアルバムがいるのではないか、と書かれていましたが、Talking Heads を以前に相当聴きこんだ自分としては、けっこう違和感があります。

Ramain In Light は肉体的・官能的なリズムセクションを持つのに対して、AMOKは頭脳的・統制的なリズムセクションの印象です。

アフリカンミュージシャンを丸ごと拝借して自分たちのリズムセクションを一足飛びに変質させたデビッド・バーンに対して、トムは唯一マウロ・レフォスコというパーカッショニストを起用して思い描く方向性への強化を行った。

同じようにレベルの高い精密なリズムを奏でているにしても、前者は使用が目的であったのに対し、AMOK は目的ではなく手段に過ぎない。

AMOK では、緩やかに流れるトムのボーカルと、細かく刻まれるポリリズムの対比が見事。
確固たるリズムの上で、ノスタルジックに発光しながら不安的に揺らぐトムのボーカル。

目指すベクトルは良くても、行儀よくまとまり過ぎて今一つ刺激に欠けた The King Od Limbs よりも、かなり魅力的なアルバムになりました。


ちゃんとした音源がこれしかありませんでした。
必ずしもベストの曲ではないけれど、ご勘弁。

そしてTalking Heads の名曲、"Born Under The Punches"。



頭で完璧に設計され、演じられた世界観の AMOK 。
外人助っ人という外力によって得られたパワーが魅力の Talking Heads 。

その世界の内側に折り込まれていくリズムと、世界から拡散していくリズム。
どちらもとても魅力的だけれど、ベクトルはまったく違う気がしますね。

でも、両方ともに、かなりの傑作であることは間違いありません。
これもひとつのUSインディ。

Deerhoof のメンバーでもあり、Cass McCombs のツアーギタリストでもある、Chris Cohen のソロアルバムがリリース。
昨年ですけどね。

"Overgrown Path"
Overgrown Path/Captured Tracks Rec.

¥1,157
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実にまったりとした浮遊感。
オーガニックな肌触り。

このアルバムの楽器は、すべて彼が自分で演奏しているらしいです。
そういったケースでは、どこかの楽器が妙に貧弱だったり素人臭かったりして、サウンドスケープにどこか違和感があったりするものだけど、このアルバムでは言われるまで気がつきません。

このアルバム聴くのは、絶対に休日です。
それも窓から差し込む日差しにくつろぎながら、視線を遠くをぼんやり漂わせながら。
間違っても、仕事モードの時には聴きません。
そして夜ではなく、昼がいい。

それくらい聴くモードで印象が変わる気がします。

ボーカルもなんとなく頼りなげ。
せわしない時間に聴くと、ただのユルいロック。
もっとシャキッとしろよ、と。
でもその間延びした感じがいい。

ゆったりとした時の流れの中で、ゆったりと聴く。

最近の休日の過ごし方。







写真ではよくわからないけれど、ジャケットも雪の結晶がモチーフで、いい感じです。
ちょっと前にも書きましたが、最近はエレクトロ系の音楽からは足が遠のきがち。
やっぱりアナログ系の音楽には、生生しさや音の響きの深さ、音の揺らぎ、自然に混ざるノイズなど、音楽に感じる根源的な魅力がいっぱい詰まっていると実感します。

かといってまったく聴かないわけではなく、デジタルから生まれた音楽ならではの魅力、アナログでは創り得ない音楽があるのもたしか。

昨年リリースされた John Frusciante のソロアルバムなどその最たるもので、自分の中では昨年のベストを競うアルバムです。
アナログのロックをベースにしながらも、エレクトロという刺激を加え、その音楽のパワーを掛け合わせてリトル・カオスを創りだしています。
アナログだけでは到達し得ない地点に、デジタルを補完することで辿り着いた。

実は密かに、昨年のベストアルバムはこの John Fruschiante のソロに決めました。

そしてもうひとつ聴きたいエレクトロ。
デジタルでなければ創り得ない音楽。

もうすぐ Autechre のアルバムがリリースされる予定で、このアルバムにも大きな期待を寄せていますが、今はこのアルバムに執心。

Tim Hecker & Daniel Lopatin"Instrumental Tourist"

Instrumental Tourist/Software

¥923
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Tim Hecker は昨年リリースされた Ravedeath 1972 が気にいって、レビューも書きましたが、カナダ・バンクーバーのサウンドアーティスト。
Daniel Lopatin もアンビエント系のひとりとか。

二人のアンビエント系ミュージシャンが創りだした、魅力的なダーク・アンビエントのアルバムです。

微粒子レベルまで意識したようなトリートメントが施されたメロディを持つノイズの集合体。
ここには強圧的なデジタルビートはありません。
揺らぎながら、ノイズを吐き出しながら、異空間を創りだし、リスナーはそこで漂っていく。



素晴らしきノイズ




なんてタイトルだ


ロック好きになった遥か昔から、クラウス・シュルツとかタンジェリン・ドリームなどのシンセが好きでしたが、その記憶が今に残っているのかも。

大好きなイーノにも出来そこないっぽいアンビエントアルバムがいくつかありますが、それよりはこのアルバムのダーク・アンビエントの方が遥かに聴き応えがあります。

しかし聴き応えがあるとか言いながらも、必ず途中で寝てしまうのは自分の集中力のなさのなせる技でしょうか。。