Atoms For Peace のアルバム、 "AMOK" がリリースされました。

アモック/Hostess Entertainment

¥2,580
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このアルバムはもちろん Radiohead のものではないけれど、Radiohead のアルバムの一部に入っていても違和感はありません。
むしろ彼らの最新作である The King Of Limbs よりも、自分がなんとなく彼らの最新作としてイメージしていた世界観に近いような気もしますね。

日本語版のライナーノーツに、トムとゴッドリッチは Talking Heads の Remain In Light を参照しており、このアルバムの親戚にはかのアルバムがいるのではないか、と書かれていましたが、Talking Heads を以前に相当聴きこんだ自分としては、けっこう違和感があります。

Ramain In Light は肉体的・官能的なリズムセクションを持つのに対して、AMOKは頭脳的・統制的なリズムセクションの印象です。

アフリカンミュージシャンを丸ごと拝借して自分たちのリズムセクションを一足飛びに変質させたデビッド・バーンに対して、トムは唯一マウロ・レフォスコというパーカッショニストを起用して思い描く方向性への強化を行った。

同じようにレベルの高い精密なリズムを奏でているにしても、前者は使用が目的であったのに対し、AMOK は目的ではなく手段に過ぎない。

AMOK では、緩やかに流れるトムのボーカルと、細かく刻まれるポリリズムの対比が見事。
確固たるリズムの上で、ノスタルジックに発光しながら不安的に揺らぐトムのボーカル。

目指すベクトルは良くても、行儀よくまとまり過ぎて今一つ刺激に欠けた The King Od Limbs よりも、かなり魅力的なアルバムになりました。


ちゃんとした音源がこれしかありませんでした。
必ずしもベストの曲ではないけれど、ご勘弁。

そしてTalking Heads の名曲、"Born Under The Punches"。



頭で完璧に設計され、演じられた世界観の AMOK 。
外人助っ人という外力によって得られたパワーが魅力の Talking Heads 。

その世界の内側に折り込まれていくリズムと、世界から拡散していくリズム。
どちらもとても魅力的だけれど、ベクトルはまったく違う気がしますね。

でも、両方ともに、かなりの傑作であることは間違いありません。