5月4日、群馬県みどり市小平の「カッコソウ岩穴管理地」で開催された特別公開に行ってきました
これは毎年カッコソウの開花時期に合わせてカッコソウへの理解と保全を目的に管理地内を公開しているもので、今年は4月27日~5月5日に行われました
カッコソウ岩穴管理地
こちらは保全活動に取り組んでいる「小平サクラソウの会」の管理地で、杉林の斜面に群落があります
今年は寒さの影響で生育が遅れ、ガイドさんもおっしゃってましたが5年に一度の不作ということでした
ゴールデンウィークに入ってからも霜が降りるような天候でしたから仕方ないですね
今年は花が目立ちません、株も小さいです
「カッコウソウ」:勝紅草
桐生市・みどり市にまたがる鳴神山山域のみに自生するサクラソウ科の植物
かつては谷をピンク色に染めるほど咲いていたということです
現在の自生地での生育数は800個体程度、種の保存法により国内希少野生動植物種に指定され保護活動が行われいる「世界中でここだけに生育している希少な植物」です
環境省レッドリスト・絶滅危惧種1A
サクラソウに似たピンクの花
花を付けるのは1~2段までで、これは陽の光を十分に当たるようにする工夫なんだそうです
葉っぱは掌状で長い葉柄があります
霜でやられて変色した花も多く見られたかな(;´∀`)
カッコソウの増え方は複数あって
代表的な2つが地下茎から自身のクローンを作る方法と、種による方法です
その種を作る過程がまたややこしいことが繁殖のネックになってるようです
カッコソウの花には性質の違う「短花柱花」、「長花柱花」の2つのタイプがあります、これはサクラソウ属の特徴で「異形花柱花」と呼ばれるものです
それぞれ違うタイプの花粉で受粉したときにだけ種ができるというもの、そうすることで同じ種でも個性の違う遺伝子を持つ事が出来、これが種が生き残るために大切なことなんだそうです
現在の自生地では多くがクローンで増えたものだそうで種ができることが少ないそうです
「短花柱花」の花:雌しべが短く、花の中央に雄しべが見えているタイプ
この日咲いていた花はこのタイプが多かったです
「長花柱花」の花:雌しべが長く花の中央に雌しべが見えているタイプ
厳しい現状のカッコソウですが、これからもずっと咲いてくれることを願いたいですね
現地ではクマガイソウも見頃を迎えていました
これは双子ちゃん
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