4月28日、群馬県みどり市小平の「カッコソウ岩穴管理地」で開催された特別公開に行ってきました
これは毎年カッコソウの開花時期に合わせて管理地内を公開しているもので、今年は4月21,22,28,29日 5月1日の5日間開催されました
※指定日以外はフェンスの外からの見学が可能です
カッコソウ岩穴管理地、杉林の斜面に群落があります
ピンクの花がいっぱい、それでも今年は例年より花数は少なかったとのことです
「カッコウソウ」:勝紅草
桐生市・みどり市にまたがる鳴神山山域のみに自生するサクラソウ科の植物
かつては谷をピンク色に染めるほど咲いていたということです
現在の自生地での生育数は800個体程度、「世界中でここだけに生育している希少な植物」です
環境省レッドリスト・絶滅危惧種1A
種の保存法により国内希少野生動植物種に指定され保護活動が行われており
岩穴管理地では十数年の歳月をかけて大群落を復活させています
サクラソウに似たピンクの花、1~3段花を付けるのは同じ仲間のクリンソウに似ていますね
葉っぱは掌状で長い葉柄があります
カッコソウの増え方は2通り
ひとつは地下茎から自身のクローンを作る方法、もうひとつが種による方法です
その種を作る過程がまたややこしいことが繁殖のネックになってるようです
カッコソウの花には性質の違う「短花柱花」、「長花柱花」の2つのタイプがあります、これはサクラソウ属の特徴で「異形花柱花」と呼ばれるものです
それぞれ違うタイプの花粉で受粉したときにだけ種ができるというもの、タイプの違う花同士が一緒に咲いていないと受粉も行われにくくなるんですね
現在の自生地では多くがクローンで増えたものだそうで種ができることが殆どないそうです
「長花柱花」の花:雌しべが長く花の中央に雌しべが見えているタイプ
「短花柱花」の花:雌しべが短く、花の中央に雄しべが見えているタイプ
この日咲いていた花はこのタイプが多かったです
厳しい現状のカッコソウですが、これからもずっと咲いてくれることを願いたいですね
管理地で咲いていたその他の花たちを少しだけ
クマガイソウ
満開でした、双子ちゃんも見られました^^
左)サルメンエビネ、一株だけ咲いてましたがピンぼけ(^^ゞ
右)フタバアオイ、小群落がありました
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