ボタニカ | 右岸だより

右岸だより

 歳を取り、ヒマになりなり、昔やりたかったことを手掛けようと思っていますが、思うようにできません。そんな中で出来ることを探したり、出来るように工夫したりしてもがいている毎日を綴ってみたいと思っています。

 

 

ボタニカ 朝井まかて 祥伝社

 朝井は植物関連の小説を良く書く。これは牧野富太郎伝。図書館で借り出した。朝ドラになりすごい順番待ちだった。朝ドラが終わったら急に順番が回ってきた。終わったら読まないらしい。

 楽しく読めた。大変な人で、身近にこんな人がいたら付き合わないと思う。思い込んだら一直進に進む。またそれが許される境遇にあった。なんでも自前でやるから、周囲に大変な迷惑をかけた。先祖代々の資産を食いつぶし、それでも足らず篤志家の支援で何とか生き延びる。権威や官は大嫌いだ。しかし、科学は大きなシステムだ。このやり方では無理がある。

 そんな中で彼を理解し、信じ続けた奥様は朝ドラの主人公になった。この生き方を許容し、声援を送る風潮が日本にはあるということか。