朝ドラ「半分青い」の劇中に出てきたマンガで、注目されたくらもちふさこ先生のエッセイ本
くらもち花伝めがねさんのひとりごと
わたくしは彼女のマンガを全部読んでいた訳ではないのですが、大好きな漫画家さんと親しくされていると知り、一時期よく読んでいました。
高校2年(17歳)でデビューされて以来、マンガが作者にとってどのようなものなのかが、4章に渡って書かれています。
―はじめに―
くらもち先生にとって、気持ちを吐き出す手段がマンガだそうで、ペンとインクで色々な世界を体験できる仕事で、言葉にならない「想い」が創作の泉だそうです。
一章 ときめきの泉
作者の私生活に置いての立ち位置や、恋愛マンガを描く上で必要なこと等、その時どんな気持ちでまんがを描いたのかが書かれています。
二章 まわり道のまんが道
デビューしてからここまで、順風満帆ではなかった作者の心に注目して、マンガに精神力を全て使い果たし、うつ状態になった時の気持ちの有り様や、そこから脱出したきっかけなどが綴ってあります。
三章 言葉で語らず、心を残すまんが術
言葉に頼らず、心の動きを描ききろうとする作者の、制作プロセスを追いながら、作品ごとにタッチが変わる理由や、描く上で大事にしている事などが書かれています。
四章 くらもちふさこ作品解説
くらもち作品を発表順に並べて解説してあって、作品にまつわるこぼれ話や、本筋の関係のない小ネタ、核心に迫る裏話、描いた当時の思い出などが綴ってあります。
中で特に注目したのは、大好きな故多田かおる先生のお名前が出ていたこと。
そう言えば、多田先生が生前、ゲーム「アンジェリーク」の事を描かれていた事を思い出しました。
「半分青い」で秋風羽織のマンガとして紹介された、くらもち先生のマンガが懐かしくて、何作か読み返したりしたのですが、この本を読んで、わたくしの読んでいたものと、タッチが違うマンガを読んでみたくなりました。