定額給付金を巡る政府与党の混乱を見ていると、いてもたってもいられなくなる。
こんなにも我が国政府のレベルは落ちてしまったのかと。
まず、内容がひどい。
一律1万2千円をばらまく政策など、政策と呼べるようなものではないし、経済的には、ほとんど効果がない。
良識的な政治家や経済学者は、分かっているはずだ。
私は財政出動をするなと言っているわけではない。ただ、近い将来の増税とセットの現在や給付金は、経済学的に言っても殆ど意味はない。効果のない財政出動はすべきではない。
細田自民党幹事長は、「呼び水」効果はあるとテレビで言っていたが、あらゆる財政措置は、多少なりとも「呼び水」効果といわれる経済波及効果がある。ただ、これは当たり前の話だ。
問題は、その「呼び水」効果が、かけたコストとの見合いでどうなのか、それを語るべきだ。
穴を掘って埋めるだけでも、GDPは増える。しかし、それは我が国の問題を根本的に解決できる策ではない。
とにかく、内容が貧困すぎる。
こうした選挙目当てのばらまきを繰り返し、借金だけを積み重ねた結果、今、国・地方あわせて1000兆円もの借金を抱えているわけだ。
そのため利払い負担が増大し、結果として、福祉や教育の予算を削らざるをえなくなっている。
こんな古い政治のやりかたを、もう、やめるべきだ。
それに、有権者に1万2千円を配って選挙すれば公職選挙法違反で捕まるが、予算・法案を通して全国民にばらまけば違反でもなんでもなくなるというのもおかしな話だ。
それに、今回の給付金は、内容に加えて手続きも最悪だ。
麻生総理は、この政策を発表する際、「全世帯を対象」に給付することを明言された。
しかし、それが、閣僚の発言や与党幹部の発現によって修正されていく。
私も政府で働いていたが、10年前は、こんなことはありえなかった。
どんな政策であっても、総理から発言してもらう以上、関係省庁、関係閣僚で綿密に打ち合わせをしてから、少なくとも、金額や対象世帯などの基本的な枠組みは一致させてから発表に臨むのが常識だった。
後から修正するようなかっこ悪いことを総理に言わせないという自負を持っていた。
しかし、今や、この基本的な心意気そのものが壊れている。
断言しよう。今の我が国政府は、統治能力を失っている。
多少は期待していたことろもあったが、今回のばたばた劇を見て、私は、正直、現政府の統治能力を完全に見限った。
彼らにできないのなら、是非、私に、我々にやらせていただきたい。
そんな、いてもたってもいられない気持ちで、今、街頭や集会で思いを伝えている。
このままでは、われわれのくらし、特に、孫子の世代のくらしがなりたたなくなってしまう。
政治を、そして、政治家を変えなければならない。
「もう、変えないかん!」
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