介護について | たまき雄一郎ブログ

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衆議院議員玉木雄一郎のオフィシャルブログです。

今日、医療・介護関係のシンポジウムに参加してきました。


母親が特別養護老人ホームに勤めていたこともあって、介護保険が始まるずっと前から、介護の世界には興味があったのですが、今日のシンポジウムに参加して、最近の介護の現場、特に、介護労働者の現状は厳しいものがあることを再認識しました。


例えば、今の給与水準では、安心して一家を支えられるような状況ではありません。深夜に別のアルバイトでもしないと、子供を大学まで出すことができないといった声さえ聞かれるそうです。


また、他産業の平均賃金が高い地域では、若い人がなかなか介護の職場に来てくれません。


介護に対する社会的ニーズは高齢化に伴ってどんどん高まっていくのに、人材が集まらないのではどしようもありません。


これに対して、民主党は、「介護労働者の人材確保に関する特別措置法案」という法律案を国会に提出しています。いろいろ批判の多い民主党の政策ですが、私も、これは、ポイントをおさえたいい政策だと思っています。


労働者に大して手厚い対応をしている介護事業所を「認定事業所」として認定し、この認定事業所には介護報酬を3%加算することにしています。


介護労働者一人当たり月額2万円程度の賃金上げが可能になる見込みですが、衆参がねじれている現状では、法案として成立することはないでしょう。


財源も900億円程度かかると見込まれています。


介護をはじめ安心できる社会保障をどう充実させていくか、今の日本のかかえる内政上の最重要課題だと、私は考えています。


財政的な制約がある中で、なかなか容易な問題ではありませんが、そろそろ「あれもこれも」の発想を転換して、本当に必要なものを手に入れるために、あきらめるべきものはあきらめる「あれかこれか」の覚悟が必要です。


政治家も借金で当面の負担を回避しながら有権者にいいことばかり言うことをやめるべきだと思います。


私は、これから10年で59兆円ものお金を道路整備にまわすお金があるなら、志の高い介護労働者が誇りをもって働き続けられるよう、そのうちのほんの一部を福祉分野にも回すことができる制度に変えていくべきだと思います。


それを我々は、特定財源の一般財源化と呼んでいます。



既得権益にしがみつく人たちも、そのうち介護が必要になるのです。

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