21世紀の久米通賢 | たまき雄一郎ブログ

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香川県の来年度予算案が提示された。


この時期、香川県だけでなく、各県で予算案が作成され、審議のための県議会が開催されている。


いずれの県も財政難で厳しい予算編成になっている。


残念ながら、一夜にして財政健全化効果が出るような「魔法の杖」は存在しない。


ただ、常に頭に入れておかなければならないのは、新たな歳入確保に向けた取り組みだ。


不要不急の支出を削減していくことはもちろん必要だが、縮小均衡だけでは夢がない。


税収の基になるような新しい産業(農林水産業の第1次産業も含む)の創出に向けた取り組みが不可欠だと思う。


この点に関して、香川県は昔から、いろんな工夫を重ねてきている。


特に、現在の坂出の礎(いしずえ)を築いた久米通賢(くめ・つうけん)は、その典型だと思う。


通賢は18世紀末、現在の東かがわ市引田に生まれ、高松藩の財政再建に携わり、現在の坂出市で大規模な塩田開発を進めた郷土の偉人だ。


その後、約100年にわたって、坂出は塩田の町として栄えることになる。


坂出周辺の塩田事業は、昭和47年に科学的な製塩方式に切り替わってから、急速に衰えるが、未だ塩田事業に匹敵するような地域産業は育ってはいない。

その後、坂出は、瀬戸大橋の計画、建設、開通という国家的プロジェクトの熱狂に包まれていく。


今年で、瀬戸大橋開通から20年になるが、残念ながら、当初、開通によって期待されていた経済効果は乏しい。


そんな今だからこそ、21世紀の久米通賢が求められている。


そのためには、久米通賢に塩田開発を認めた高松藩のような政策も必要だ。


財政が厳しいときだからこそ、新産業創出に向けた手を緩めてはならないと思う。


よく、地域の活性化は、「よそ者、若者、ばか者」によって成し遂げられると言われる。


通賢にしても、もともと、坂出の人ではないし、若い頃には、県外に出て、数学、地理、測量、天文学を学んでいる。


また、塩田事業に取り組んだときには、私財を投げ打ってまで、事業を完成させている。見る人から見れば、「ばか者」だ。


そんな通賢だからこそ、100年にわたって地域を支える事業を創出できたのだと思う。


私には、投げ打つ私財はないが、ばかになって、知恵を絞って、地域の産業創出に取り組んでいきたい。



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