3度の手術痕を見て、彼は | 婦人病と20年 絶対知るべき女の憂鬱

婦人病と20年 絶対知るべき女の憂鬱

ハタチで受けた卵巣嚢腫摘出手術。
それから20年。
3回目の手術で巨大卵巣嚢腫と共に子宮も卵巣も全部摘出し、これで終わったことを切に願う。

男性の皆様、女って大変なんだぞ。
女性の皆様、どうぞ気を付けて。

これは他人事じゃない、誰もが知るべき事。

ハタチの時の開腹手術で、担当医は私に言いました。

「水着でも傷が隠れるように、なるべく下の方で横に切るからね。」

しかし40歳での開腹手術。
卵巣嚢腫を大きく育てすぎたせいで、やむなく大きく縦切り。

それでも思っていました。 

『まぁいいや。もう、別に誰かに見せる身体でもないし。』




……それが、ですよ。

全くの予想外に、パートナーなんていうものができて、『誰かに見せる身体』になってしまったわけですね。

彼には3回にもわたる手術のことは言ってありましたし、大きな手術跡があることも言ってありました。

そして少し緊張しながら、初めて彼にその傷を見せた時。

「そんなの全然気にならないよ。」

と彼は言って、逆に私の肌の白さを誉めてくれました。

それ以降、彼は私の傷についてなにも言いません。




おそらくほとんどの人がそうだと思うんですが、40歳を過ぎる頃には、自分の身体に関するコンプレックスや悩みがどんどん倍増してくるじゃないですか。

お腹はたるみ、肌はくすみ、シミやシワは増えて、隠したい物がいっぱい。

それに加えて、私の手術痕だらけのお腹です。

気にすることはない、と思いますし。
そこまで気にしてはいない、とも思うのですが。

それでもやっぱり、引け目は感じざるを得ません。

せっかく手術の時に買ったデカパン(心地良すぎてまだ履き続けてた)からオシャレな下着に履き替えても、どうしたって傷が目立つ。

明るい所で身体を見せるなんて、とてもできません。



開腹縦切りになるまで放置せずに、やっぱりちゃんと経過観察で婦人科に通えば良かったと、今になって少し後悔しています。。。