電話相談の仕事と、日本語教師の仕事の共通点の一つは、【声対声】のコミュニケーションです。
電話相談対応時は特に情報が
【声からだけ】に限られているので、
「今どんな声色で話しているか、聞いているか。」
に意識を向けるようにしています。
意識を向けると、不思議と自分の声のトーンが変化するし、音域が広がっていくようなので、声って奥深い機能ですね。
人の好みなども、声から選んでいる割合が大きく、ペットは飼い主さんの声から安心感を得たりするというデータもありますね
仕事を通して
「声に表情をつけるような話し方と聞き方」が、コミュニケーションを円滑にする要素だと感じています。
外国人にとっては、単調なリズムの日本語を聞くより、リズム感のある(声に表情のある)日本語を聞く方が、
「何を言おうとしてるの?」
「どんな話?」
と関心を持ちやすくなるはず。
電話相談の際(こちらは日本人対象です)には、こんな話をしちゃっても大丈夫かな?という思いを抱えて相談してくる人がほとんどなので、相手のペースに合わせながら、トーンも最初は相手に応じながら、滑舌は明瞭に話すようにしています。
私は深い意識のどこかで、
「声を使った仕事をしたい」
と思っていた時期が長かったです。
日本語教師になってから、声帯を使う事が増えて嬉しかった反面、日本語に興味をあまり持たない留学生が、聞いてくれない中で授業をするというクラスがあり、ストレスも。
相手が聞く態勢に入っていないな・・(話に興味ないのね・・)と感じると、自分の声帯はちょっと閉じかかるような感覚になり、そこを立場上、大きな声を出してクラスを元気づけようとするような日々も。
ところが、電話相談の方では、相手方は「話したい」または「聞いてほしい」為にかけてくるので、こちらの声(応答)を本当によく聞いてくれています。
不思議なもので、相手がよく聞いてくれるんだ~と分かると、自分の声帯が、丈夫になっていく感覚があります。