黒澤映画ではシナリオの作り方も型破りです。
脚本は5人で書きます。
まず、2人が一緒に書き始め、
主人公を窮地に追いつめて行きます。
で、どうしても助からないところまで追いつめた脚本を、
別の2人に渡します。
受け取った2人はなんとか主人公を救おうと、
頭を悩ませるのだそうです。
これを繰り返すことで物語を進めて行きます。
残った1人は何をするのかというと、
この人は自分では書かず、
ある程度進んだところで、
ここは面白くないとかリアルじゃないとか、
チェックをするんだそうです。
面白くてリアルで客観的な脚本はこうして出来上がるのです。
この方式をそっくりそのまま真似た映画があります。
スティーブン・スピルバーグが主人公を追いつめ、
ジョージ・ルーカスが救い出すことに四苦八苦しました。
それが、あの大ヒット作「インディ・ジョーンズ」です。
▶︎鍋屋横丁