アセンズ公シーシアスと、
アマゾン国のヒッポリタとの結婚式が間近に迫っており、
その御前から舞台は始まる。
貴族の若者ハーミアとライサンダーは恋仲であるが、
ハーミアの父イージアスは、
ディミートリアスという若者と、
ハーミアを結婚させようとする。
ハーミアは聞き入れないため、
イージアスは「父の言いつけに背く娘は死刑とする」
という古い法律に則って、
シーシアスに娘ハーミアを死刑にすることを願い出る。
シーシアスは悩むものの、
自らの結婚式までの4日を猶予としてハーミアへ与え、
ディミートリアスと結婚するか死刑かを選ばせる。
ライサンダーとハーミアは夜に抜け出して森で会うことにする。
ハーミアはこのことを友人ヘレナに打ち明ける。
ディミートリアスを愛しているヘレナは二人の後を追う。
ハーミアを思うディミートリアスも、
また森に行くと考えたからだ。
森では妖精王オーベロンと女王タイターニアが、
「とりかえ子」を巡って喧嘩をし、仲違いしていた。
機嫌を損ねたオーベロンはパックを使って、
タイターニアのまぶたに、
花の汁から作った媚薬をぬらせることにする。
この媚薬はオーベロンの魔力によって作られた強力なもので、
目を覚まして最初に見たものに恋してしまう作用がある。
パックが森で眠っていたライサンダーたちにも、
この媚薬を塗ってしまうことで、
ライサンダーとディミートリアスがヘレナを愛するようになり、
4人の関係があべこべになってしまう。
これもシェイクスピアの傑作喜劇ですが、
こんなのはどうでしょう。
西暦3014年、核戦争によって地球上は廃墟と化していた。
核の放射能で突然変異し妖精となった女性たちは、
男たちの度重なる愚行に愛想を尽かし、
男たちを見捨てて森で暮らし始めた。
廃墟に残された男たちは、
しかたなく男性だけで小さな王国を作り、
男同士で未来の無い恋愛を繰り返す事に……。
あとは「夏の夜の夢」の物語通りに。