シェイクスピアの作品中、
もっとも有名なのがこれでしょう。
ジュリエットをパーティで見初めたロミオは、
深夜、彼女の家の中庭に侵入します。
そして有名なバルコニーのシーンで、
愛の言葉を交わすんですが、
もともとの戯曲では、
二人は2階のバルコニーと中庭で言葉を交わすだけ。
それが1998年のフランコ・ゼッフィレリ監督作品になると、
ロミオは一気にバルコニーに駆け上がり、
二人はキスを交わします。
ところが、1996年のバズ・ラーマン監督では、
バルコニーのジュリエットを、
その場に潜んでいたロミオ(レオナルド・ディカプリオ)が、
後ろから抱きしめてプールにドボン。
水の中での愛の告白となります。
こんなふうにそれぞれの時代で演出がどんどん過激に。
こういう変化を楽しめるのも古典ならではでしょう。
僕にもひとつのアイデアがあります。
ロミオとモンタギュー家の一族を韓国語、
ジュリエットとキャピレット家の一族を、
日本語でそれぞれ喋ってもらい、
両家の確執と言葉の壁を越えて実る二人の愛を、
表現出来たらと思っています。