梨園 | 田窪一世 独白ノート

田窪一世 独白ノート

ブログを再開することにしました。
舞台のこと、世の中のこと、心の中のこと、綴っていきます。


唐の玄宗皇帝は、楊貴妃とのロマンスで有名ですが、

芸能が好きで、自身も音楽の達人でした。


彼は宮廷の音楽奏者の子弟300人を選び、

宮廷内の梨園(梨の木のある庭)で、

みずから音楽を教え、舞なども勉強させました。


これを「皇帝梨園の弟子」と呼んだのだそうですが、

後に劇壇全体を「梨園」と呼ぶようになりました。

この故事に習って江戸時代、

歌舞伎の世界を「梨園」と呼ぶようになり、

これが現代に引き継がれているというわけなのです。


言葉の語源にはロマンが詰まっているように思います。

長年の謎がまたひとつ解けました。



▶︎みりん