競馬のサラブレットが競技人生を終えたあと、
繁殖にまわされるのは、
成績がよかったり、血統のいい少数の馬だけで、
全体の四分の一程度にしかすぎません。
残りの馬のうち、相当数の馬は食肉にされているそうです。
しかし、どれくらいの馬が食肉にされているかは、
中央競馬会などが数字を公式発表していないので、
よくわかっていません。
推定すると、毎年、中央競馬の登録を抹消される馬は、
4000頭以上にのぼります。
そのうち四分の一の1000頭は種牡馬か、
その子を宿す繁殖牝馬になります。
そして90頭ほどが地方競馬に回って競走馬として走り続けます。
中央競馬会の統計によると、残りの2000頭ほどは、
「乗馬用」と記録されています。
しかし、現在、日本国内の乗馬用の馬は統計5000頭ほどで、
これではまったく計算が合いません。
毎年、2000頭もの馬が乗馬用に回っているとは、
到底考えられません。
ペットショップで売れ残った犬や猫たちの末路にも、
問題が多い状況ですが、
人間が生み出したこの異常な消費文明、
そろそろ方向転換が必要な時期に来ているように思います。