19世紀末、
ヨーロッパで迫害され続けてきたユダヤ人の間に、
パレスチナに戻ろう、
という「シオニズム運動」が起こりました。
古代ユダヤ国家があった「約束の地」だと、
旧約聖書に書かれていたからです。
当時、パレスチナに影響力を持っていたイギリスが、
第一次世界大戦後、ユダヤ人国家を作ることを認め、
ユダヤ人が大量に入植したことから、
もともと住んでいたパレスチナ人と衝突することになります。
1948年、ユダヤ人国家、
イスラエルの建国が宣言された翌日、
周辺アラブ諸国が介入して、第一次中東戦争が勃発。
イスラエル+アメリカ対アラブ諸国の構図で、
4度にわたる中東戦争が起こり、
300万人以上のパレスチナ人が、
土地を追われる難民となりました。
イスラエルが首都を置くユダヤ教の聖地エルサレムが、
イスラム教の聖地でもあることから、
宗教戦争の要素も絡んでいます。
また、そこはキリスト教徒にとっても、
キリストが処刑された場所でもあり。
3つの宗教の共通の聖地という、
ややこしいことになっています。
何度も和平交渉が持たれ、
暫定的にパレスチナ自治区が設けられたものの、
パレスチナ過激派によるテロ、
それに対するイスラエルの応酬という、
果てしない悪循環が続いています。