オープンスクール | 田窪一世 独白ノート

田窪一世 独白ノート

ブログを再開することにしました。
舞台のこと、世の中のこと、心の中のこと、綴っていきます。


学校の校舎設計の第一人者、

と言われている工藤和美さんの一番の特徴は、

教室の壁がない、職員室もないオープンスクール形式。

オープンスクール最大の特徴は、

従来のようなクラスごとに教室で区切られた部屋を設けず、

大部屋を穏やかに仕切って、

柔軟に使用するというスタイルです。


各教室の壁を取り払ったことで、

子供たちの様子が、

以前よりはっきりと見えることが出来ますし、

先生同士もお互いの授業の様子を、

どこからでも見ることが出来ます。

時には他の先生の授業に参加することも可能です。

壁を取り払った成果として、

不登校児童が減ったことやいじめがなくなったこと。

授業を共有することで、

先生たちの授業能力もアップしたそうです。


ところが、最初この設計に難色を示すのは、

実は先生たちなのだそうです。

「隣のクラスの声や物音に、

生徒たちが落ち着かないのではないか」

と彼らは言います。

しかし、実際に取り入れた学校のケースを見てみると。

子供たちの集中力がより増すことがわかりました。


そういえば、自分だけの勉強部屋で勉強した子供より、

リビングルームで勉強した子供のほうが、

良い成績を取っているというデータもあります。

むしろ、集中出来ないのは先生たちのほうなのでしょう。

彼らは教室を閉鎖的にすることで自分の縄張りを守りたいと、

無意識に思ってしまうのだと思います。


全国各地で、工藤和美さんの考えた、

オープンスペースの学校が続々と開校しています。



▶︎みりん