水族館のイルカ入手問題で、
日本動物園水族館協会が「苦渋の決断だ」と折れた数時間後、
EUの議会で対照的な出来事がありました。
「残酷な方法で生産されるフォアグラの輸入と販売を禁じる」
という提案が反対多数で否決されたのです。
フォアグラはフランス語で「太った肝臓」を意味し、
ガチョウやカモから作ります。
軟らかく蒸したトウモロコシのえさを、
特殊な器具を用いて胃に詰め込む「強制給餌」を、
1日2、3回繰り返すのが特徴です。
フランスの議員は「伝統的な文化が守られた」
と誇らしげに語っていたそうです。
確かにフォアグラを食べる文化はフランスの伝統です。
しかし日本でイルカを食べるのも昔からの伝統です。
室町時代には料理として出されたと記録があり、
もっと昔、古事記にも記述があります。
しかも日本にはイルカや鯨を授かり物として感謝し、
その魂を鎮める塚や墓が各地にあるのです。
フランスにガチョウたちの墓や碑はありません。
アメリカやヨーロッパのこのゴリ押し体質。
彼らの方がよほど動物に対して残酷で、
他国に対して野蛮ではないのか。