生態心理学 | 田窪一世 独白ノート

田窪一世 独白ノート

ブログを再開することにしました。
舞台のこと、世の中のこと、心の中のこと、綴っていきます。


人間は「水」の飲める、という性質を生かして喉を潤します。

人間は「水」の流れる、という性質を生かして手を洗います。

人間は「水」の上に物が浮かぶ、

という性質を生かして船を浮かべます。

つまり人間は大自然を「受信」しながら生きているのです。


日本の演技とアメリカの演技をくらべるとき、

この「受信」の違いが顕著です。

アメリカのテレビドラマを見ていると、

俳優たちの「受信」する演技で役の意図や感情が分かります。

カメラも俳優が「受信」している瞬間に注目します。

これが日本のテレビドラマの場合、

俳優たちの演技は「送信」がほとんどで「受信」は僅かです。

カメラも台詞を喋っている俳優にしか注目しません。


面白いことに、これはアニメでも同じで、

「アナと雪の女王」と「風立ちぬ」を比べて見てみると、

前者の方が明らかに「受信」が多いのです。


日本人があまり感情をあらわにしない、

という国民性だということもあるかも知れません。

しかし無表情の下に怒りや動揺や悲しみはあるはずです。

「受信」の大切さを痛感します。




▶︎近景