人間は「水」の飲める、という性質を生かして喉を潤します。
人間は「水」の流れる、という性質を生かして手を洗います。
人間は「水」の上に物が浮かぶ、
という性質を生かして船を浮かべます。
つまり人間は大自然を「受信」しながら生きているのです。
日本の演技とアメリカの演技をくらべるとき、
この「受信」の違いが顕著です。
アメリカのテレビドラマを見ていると、
俳優たちの「受信」する演技で役の意図や感情が分かります。
カメラも俳優が「受信」している瞬間に注目します。
これが日本のテレビドラマの場合、
俳優たちの演技は「送信」がほとんどで「受信」は僅かです。
カメラも台詞を喋っている俳優にしか注目しません。
面白いことに、これはアニメでも同じで、
「アナと雪の女王」と「風立ちぬ」を比べて見てみると、
前者の方が明らかに「受信」が多いのです。
日本人があまり感情をあらわにしない、
という国民性だということもあるかも知れません。
しかし無表情の下に怒りや動揺や悲しみはあるはずです。
「受信」の大切さを痛感します。