「モリー先生との火曜日」という映画があります。
大好きなジャック・レモンが、
亡くなる直前に撮ったテレビ映画で、
ある大学教授が年老いて病気になり、
昔、教え子だった中年男性が仕事の合間を縫って、
毎週火曜日にお見舞いにいくという、
とても地味ですが、しみじみとした良い映画です。
ある場面で、教授が教え子に、
「人はいつか必ず死ぬんだよ」と言います。
おだやかに淡々と笑みを浮かべながら。
すると教え子はいつしか号泣し始めます。
顔を真っ赤にしながら。
これ、見ていただけるとわかりますが、
どちらかというとジャック・レモンのほうが凄いんです。
ジャック・レモンが相手役を泣かしてしまったのです。
最高の演技、最高の瞬間でした。