最初の映画 | 田窪一世 独白ノート

田窪一世 独白ノート

ブログを再開することにしました。
舞台のこと、世の中のこと、心の中のこと、綴っていきます。


映画が生まれて約百年。

フランスのリュミエール兄弟が、

世界で最初に映画を公開したと言われています。

その内容というのが無声のモノクロ記録映画で、

駅ホームに列車が入って来るというだけの内容だったのですが、

当時の観客は驚きあわてて会場から出て行ったそうです。

フィルムの汽車が本物に見えたんでしょうね。

でも、人間の脳というのは最初は刺激的と感じたものでも、

時間が経つとどんどん慣れていってしまうんだそうです。


最初プールに浮かべた客船の模型にドキドキしていた観客が、

やがて本物の客船が沈んでもドキドキしなくなり、

「タイタニック」のように本物とCGを駆使して、
組み合わせたものでなければ驚かなくなってしまう。

でも、いずれこれにも慣れていく。

僕たちだって最初、

「ジュラシック・パーク」の恐竜には驚いたものですが、

どうですか? 最近ちょっとCGに慣れてきてませんか?

映画と観客の脳はこうやってイタチゴッゴを続けて行くのです。


演技も同じだと思います。

観客の脳よりちょっと先に行く演技、見つけたいですね。


▶︎台場